2018年4月 - 2021年3月
大豆イソフラボンの免疫調節作用によるメタボリックシンドローム予防とその機構解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
大豆の栄養成分に着目し、メタボリックシンドロームの発症抑制に関する基盤的研究として、(1)大豆イソフラボンの免疫調節作用による抗メタボリックシンドローム療法を動物レベルで開発すること、(2)免疫系調節によるメタボリックシンドローム作用のメカニズムを遺伝子改変動物を用いて明らかにすること、(3)大豆イソフラボンが代謝系に及ぼす影響をメタボローム解析で明らかにするとともにそれがメタボリックシンドローム発症にどのように関連するのかを明らかにすることの3点があげられる。
メタボリックシンドロームは慢性炎症が起因となる全身性の代謝異常を引き起こす疾患であるが、近年、肥満や糖尿病に対する免疫細胞、特にT細胞の役割に注目が集まっている。そこで今回、イソフラボンが免疫細胞機能を調節し、代謝制御に連動することを検証するため、T細胞およびB細胞が欠損したRAG-1欠損マウス(RAGKOマウス)に高脂肪食を摂取させて食餌誘発性肥満マウスとし、イソフラボン(エクオール)の作用について検討した。
全身性の慢性炎症により惹起されるメタボリックシンドロームでは糖脂質代謝異常を引き起こすため、対照群およびエクオール投与群に対してインスリン負荷試験を行った。その結果、WTではエクオール投与により糖代謝を改善する作用があることが示された。一方、RAGKOマウスではエクオール投与により対照群と比べ糖代謝は改善されるが、その程度はWTよりも低かった。これにより、エクオールは糖代謝改善作用に対しT細胞およびB細胞が関与していることが示された。
メタボリックシンドロームは慢性炎症が起因となる全身性の代謝異常を引き起こす疾患であるが、近年、肥満や糖尿病に対する免疫細胞、特にT細胞の役割に注目が集まっている。そこで今回、イソフラボンが免疫細胞機能を調節し、代謝制御に連動することを検証するため、T細胞およびB細胞が欠損したRAG-1欠損マウス(RAGKOマウス)に高脂肪食を摂取させて食餌誘発性肥満マウスとし、イソフラボン(エクオール)の作用について検討した。
全身性の慢性炎症により惹起されるメタボリックシンドロームでは糖脂質代謝異常を引き起こすため、対照群およびエクオール投与群に対してインスリン負荷試験を行った。その結果、WTではエクオール投与により糖代謝を改善する作用があることが示された。一方、RAGKOマウスではエクオール投与により対照群と比べ糖代謝は改善されるが、その程度はWTよりも低かった。これにより、エクオールは糖代謝改善作用に対しT細胞およびB細胞が関与していることが示された。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K17967
- 体系的課題番号 : JP18K17967