論文

査読有り
2019年11月

【未成年】幼児の食行動問題のタイプ別からみた養育環境の検討

厚生の指標
  • 志澤 美保
  • ,
  • 志澤 康弘
  • ,
  • 義村 さや香
  • ,
  • 趙 朔
  • ,
  • 十一 元三
  • ,
  • 星野 明子
  • ,
  • 桂 敏樹

66
13
開始ページ
2
終了ページ
7
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一財)厚生労働統計協会

目的 本研究は,4〜6歳の幼児を持つ養育者を対象に,食行動の問題をもつ子どもの養育環境について検討することを目的とした。方法 対象者は,A県2市において研究協力の同意が得られた保育所,幼稚園に通う4〜6歳の子ども1,678人の養育者とした。協力機関を通じて養育者に無記名自記式質問紙を配布し,回収は,各協力機関に設置した回収箱および郵送とした。調査は845人から回答が得られ(回収率50.4%),その内,有効回答数は766人(有効回答率45.6%)であった。調査項目は,(1)子どもの基本属性,(2)養育者による食行動評価,および(3)育児環境指標(Index of Child Care Environment;ICCE)であった。統計解析は,χ2検定,Fisherの直接確率検定,因子分析およびt検定を行った。食行動の問題については,養育者による食行動評価を因子分析により3因子が抽出された。分析には,食行動問題の3因子「偏食と食事中の行動」「食事環境への固執性」「食べ方の特徴」の個人の因子得点を用いて食行動問題のタイプ分類し,育児環境指標(ICCE)の4つのサブカテゴリー別に平均値を比較した。結果 食行動の問題の第II因子「食事環境への固執性」については,問題のない児(タイプ1)と問題のある児(タイプ2)のいずれかに明確に分かれることが示された。第II因子タイプ別2群で属性を比較したところ,タイプ2において母子・父子家庭などのひとり親家庭の割合が有意に高かった(p<0.05)。次に,第II因子タイプ別2群でICCEの各カテゴリーのスコアを比較すると,タイプ2において統制的で罰の頻度が高いことが明らかとなった(p<0.05)。結論 養育として「制限や罰」を用いることとひとり親家庭は,食行動の上で負の影響を与えていることが明らかとなった。子どもの食行動の問題への支援には養育環境も視野に入れ,対応していく必要性が示唆された。(著者抄録)

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ID情報
  • ISSN : 0452-6104
  • 医中誌Web ID : 2020101958

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