2009年5月16日
村上春樹の初期三部作における構造解析
情報知識学会誌
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- 巻
- 19
- 号
- 2
- 開始ページ
- 126
- 終了ページ
- 131
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.2964/jsik.19-126
- 出版者・発行元
- 情報知識学会
本研究では村上春樹の初期三部作を用いて,語彙の出現頻度や語彙同士の関係性に着目し,単語の計量分析からネットワークを作成した.主として,三部作に共通して登場する人物である「鼠」がネットワークの中心を占めていることに着目し,共起単語より「鼠」の役割を分析した.その結果,三部作中の第二作途中をさかいに,物語の中心に位置していた「鼠」の出現頻度が落ち,中心から周辺に移行していく構造が見出された.また,従来の文学批評でなされてきた言説と計量的分析を比較することで,本研究の文学的解釈における有効性が確認された.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.2964/jsik.19-126
- ISSN : 0917-1436
- CiNii Articles ID : 110007227674
- CiNii Books ID : AN10459774