2015年11月
【胃底腺型胃癌】 胃底腺型胃癌の臨床的特徴 内視鏡所見を中心に
胃と腸
- 巻
- 50
- 号
- 12
- 開始ページ
- 1521
- 終了ページ
- 1531
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11477/mf.1403200468
- 出版者・発行元
- (株)医学書院
胃底腺型胃癌の通常内視鏡所見について検討した.胃底腺型胃癌の典型例はH.pylori感染の有無にかかわらず,萎縮性変化のない胃底腺粘膜に発生し,褪色調,粘膜下腫瘍(SMT)様の隆起性病変,樹枝状の拡張血管を呈する.また,胃底腺型胃癌の中には病変内に限局する色素沈着を伴うものが存在し,病理組織では腫瘍腺管内に好酸性物質が貯留しており,その内部には褐色調の微細顆粒状沈着物を認め,色素沈着の原因と考えられた.この色素沈着は胃底腺型胃癌の特徴のひとつである可能性があり,胃底腺粘膜内の限局する色素沈着に注目することにより,胃底腺型胃癌の早期発見の契機になる可能性が考えられた.(著者抄録)
- ID情報
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- DOI : 10.11477/mf.1403200468
- ISSN : 0536-2180
- 医中誌Web ID : 2016024001