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2020年4月15日

看護研究で念頭に置いておきたい報告ガイドライン30. SRQR[Standards for reporting qualitative research: a synthesis of recommendations]—質的研究を報告するための基準:リコメンデーション(推奨事項)の統合.

看護研究
  • 小玉淑巨
  • ,
  • 友滝愛

53
2
開始ページ
108
終了ページ
109
記述言語
日本語
掲載種別
記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)
DOI
10.11477/mf.1681201732
出版者・発行元
株式会社 医学書院

質的研究の報告基準の重要性は広く認識されているが,質的研究の報告に関する先行研究にはいくつかの限界がある(O'Brien Harris, Beckman, Reed, & Cook, 2014)。例えば,報告基準の作成プロセスの記載がない,報告の質と他の側面(リサーチクエスチョンや研究方法)の質について区別が不明瞭である,報告基準の使用が質的研究のデータ収集方法(例:インタビュー)に焦点が当てられている,報告基準を満たしているかを他者が理解するのに役立つ具体例がない,などである。そこで,質的研究報告の質を改善することを目的として開発されたのが,Standards for reporting qualitative research: a synthesis of recommendations(SRQR)である。

SRQRはO'Brienらによって開発され,2014年にチェックリストとその詳細と解説(E&E)が発表された(O'Brien et al., 2014)。SRQRでは,質的研究の報告の質を改善するための最も重要なステップは「報告基準の定型化と明確化」であるとされ,報告基準の作成プロセスや項目例が示されている。また,さまざまな質的研究デザインを報告する際に使用できるように開発されている。E&Eには,報告基準の作成チームと作成プロセス(文献レビューの方法とSRQRの項目選定の詳細)が記述されている。さらに,Appendix 1として,報告基準の作成に使用した40の論文の一覧が記載され,Appendix 2では,21の報告基準の詳細な説明と,出版されている質的研究を引用した報告の例が提示されている。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.11477/mf.1681201732
URL
https://webview.isho.jp/journal/detail/pdf/10.11477/mf.1681201732
ID情報
  • DOI : 10.11477/mf.1681201732

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