2016年2月
レーザー誘起蛍光イメージング分光によるレーザーアブレーションプルームのデフォーカス効果の観察
Japanese Journal of Applied Physics
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- 巻
- 55
- 号
- 2
- 開始ページ
- 022401\_1
- 終了ページ
- 022401\_4
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.7567/JJAP.55.022401
燃料デブリ遠隔分析としてレーザーブレークダウン発光分光法やアブレーション共鳴吸収分光法の開発を行っているが、最適な測定条件を得るためにはアブレーションプルームの挙動を知ることが重要である。アブレーション共鳴吸収分光条件の最適化を目的に、アブレーションレーザービームをデフォーカスさせたときのプルーム中の中性原子およびイオンの空間分布を測定した。試料として金属および酸化ガドリニウムを用い、アブレーションレーザーの焦点位置を試料表面に垂直な方向に変化させた時のアブレーションプルームの画像を中性原子およびイオンの基底状態から励起したレーザー誘起蛍法により観測した。その結果、デフォーカスが大きいとプルームは縦に広がり、一方、焦点が試料に合っているときには半球状に広がることが分かった。また、最も蛍光強度が高くなる条件は、中性原子では3-4mm、イオンでは2mmデフォーカスしたところにあることが分かった。これは、基底状態にある中性原子やイオンの密度がこのデフォーカス条件で最も高くなることを示している。したがって、最適な共鳴吸収条件は焦点位置が試料表面にあるときではなく、ある程度デフォーカスしたところにある。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.7567/JJAP.55.022401
- ISSN : 0021-4922
- eISSN : 1347-4065
- Web of Science ID : WOS:000369005300019