共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2024年3月

移植骨の骨細胞ネットワーク再構築と骨質に着目した自家骨移植の至適条件探索

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
20H03876
体系的課題番号
JP20H03876
配分額
(総額)
15,600,000円
(直接経費)
12,000,000円
(間接経費)
3,600,000円

インプラント適用や補綴装置適用の際に当該部位の骨が不足する場合、比較的簡便であること、コストが低いことなどの理由で、臨床的には口腔内からの最小限の骨採取で骨増生に一定の効果がある自家骨移植が現在広く行われている。本研究の目的は、従来まったく着目されていない、移植骨の骨細胞ネットワークの状態と移植骨の生着および長期予後との関係を見出すことである。そのためには、実験動物を用いて適切な実験モデルを構築することが重要で、先ず初年度はラットを用いた実験モデルを構築した。その後ラットで行った方法がマウスでも同様に効果的であるか否かを検証する必要があったが、COVID19による影響で、実験が中断した。そこで、今年度はマウスを用いて同様のモデルを構築するために、ラットと同じ手法で実験を行ったが個体の大きさが異なるために難渋し、年度の広範囲なって初めて実験モデルを構築することに成功した。その後、実験期間を1週、2週、4週として脱灰薄切標本を作製し、移植骨と母骨が良好に結合し、両者間の間隙に良好な骨形成が得られていることを確認した。さらに、骨形成ネットワークの再生を観察するために、採取した組織に透明化処理(CUBIC法)を施し、骨細胞ネットワークをPhalloidinにて染色した後に、二光子顕微鏡により移植骨を取り巻く骨細胞ネットワークの3次元的解析を行うための準備をした。また、実験動物に対して標本採取の直前にSulforhodamine101(8mM)を投与して血漿成分を蛍光標識し、二光子顕微鏡(本学脳研究所に設置)によって毛細血管の再生を立体的に可視化する試みも行っている。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20H03876
ID情報
  • 課題番号 : 20H03876
  • 体系的課題番号 : JP20H03876