共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2020年3月

視床下部-中隔核-海馬の多領域連関による睡眠覚醒状態依存的脳情報動態変化

日本学術振興会  科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型)  新学術領域研究(研究領域提案型)

課題番号
18H05124
体系的課題番号
JP18H05124
配分額
(総額)
5,720,000円
(直接経費)
4,400,000円
(間接経費)
1,320,000円

睡眠覚醒状態変化に伴い、脳の情報処理は大きく変動する。特に、覚醒状態からノンレム睡眠、ノンレム睡眠からレム睡眠へと状態変化する際に脳波レベルでも大きな変化が見られる。本研究では、睡眠覚醒状態変化時に視床下部ー中隔核ー海馬間の機能連関がどのように変化するのかについて明らかにすることを目的としている。既に視床下部のメラニン凝集ホルモン(MCH)産生神経が中隔核と海馬に密に投射していることを見いだしている。睡眠覚醒状態変化に応じたMCH神経の活動を記録するために、MCH神経特異的にカルシウムインジケータであるGCaMP6を発現させ、カルシウムシグナルを用いて活動記録を行った。光でMCH神経全体の活動を記録できるファイバーフォトメトリーを適用し、脳波筋電図と同時に記録したところ、MCH神経活動はレム睡眠中と覚醒中に高まることが明らかになった。さらに、単一細胞レベルでの活動を明らかにするために、超小型顕微鏡nVistaを用いてMCH神経の活動記録を行った。脳波筋電図と同時に神経活動を記録したところ、覚醒時に活動するMCH神経、レム睡眠時に活動するMCH神経、覚醒時とレム睡眠の両方で活動するMCH神経の3種類があることが分かった。3種類のMCH神経は視床下部にランダムに存在しており、レム睡眠中に活動するMCH神経が比較的多いことも明らかとなった。これら3種類のMCH神経の睡眠覚醒調節における機能について、睡眠覚醒状態依存的光遺伝学による抑制を用いて検討を行った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PUBLICLY-18H05124
ID情報
  • 課題番号 : 18H05124
  • 体系的課題番号 : JP18H05124