本学カリキュラムにおいて疾病・治療各論は,3単位24回講義他で構成されている。学習目標は「疾病・診断・治療に関する知識基盤を構築すること」であり,成人・小児・精神・老年領域の担当看護教員が連携し,臨床医を講師に招聘して,代表的な疾患及び診断・治療法を学習する。本科目では,本学<カリキュラム2015>開始当初である2015年度より,学生が主体的に学習に取り組むための効果的な支援について検討してきた。2015〜2016年度は,担当看護教員で課題を抽出し,主に学生の事前学習を促進するための支援を試みた。更に看護師国家試験に向けて習得すべき基礎知識や重要ポイントが明確となるよう,講師と講義内容の再調整を行った。2017年度からは,学生の反復学習を促す試みとして,看護師国家試験過去問題を活用した<チャレンジテスト>の導入と補講を設けた。これらの取り組みから学生の主体的な学習を促進するための科目運営が確立されつつあるが,学生の学習習慣作りとしての課題も確認され,更なる学習環境強化に向けた今後の方向性を得た。(著者抄録)