共同研究・競争的資金等の研究課題

2004年 - 2005年

核変換基礎データの光核反応による評価

日本学術振興会  科学研究費助成事業  萌芽研究

課題番号
16656294
体系的課題番号
JP16656294
配分額
(総額)
2,700,000円
(直接経費)
2,700,000円

高レベル核廃棄物中に含まれる長寿命核分裂生成物であるセレン79(半減期65万年以下)とジルコニウム93(153万年)の中性子捕獲断面積は、加速器駆動システム(ADS)による核変換の基礎データとして重要であり、経済協力開発機構原子力局(OECD/NEA)のR & Dの対象となっている。しかし、中性子捕獲断面積の測定には強い中性子源と放射性標的サンプルが必要であり、その実現は容易ではない。
本研究では、ジルコニウム94核の光中性子断面積を測定し、実験データを統計モデルパラメタの中でもっとも不定性の強いE1ガンマ線強度関数に対する実験的制約として用いて、ジルコニウム93核の中性子捕獲断面積を評価する。
産業技術総合研究所の放射光施設テラスにおいて、LD励起半導体パルスレーザー(Nd:YVO_4,2倍高調波523nm)を蓄積電子に正面衝突させて可変エネルギーの準単色ガンマ線を発生させた。ガンマ線をジルコニウム94サンプルに照射し光核反応を誘起し、発生した中性子をポリエチレン減速材中に配置した20本のヘリウム3比例計数管で検出した。これによりジルコニウム94核に対する光中性子反応断面積を中性子しきい値近傍で決定した。
統計モデル計算を行ない目的とするジルコニウム93核の中性子捕獲断面積を評価する。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-16656294
ID情報
  • 課題番号 : 16656294
  • 体系的課題番号 : JP16656294