2021年4月 - 2024年3月
Coding/Non-coding RNAの網羅的かつ精密な分類と性質の解析
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
Long non-coding RNA(lncRNA)の定義は「タンパク質をコードしない200塩基以上のRNA」とされているが、われわれはこれまでに、一部のlncRNAがポリペプチドを翻訳することを明らかにしてきた。 [Matsumoto et al., Nature 541: 228-232 (2017)]。この発見は、これはどのようなRNAが翻訳され、どのようなRNAが翻訳されないのかということを規定する原理が不明であるために、coding RNAをnon-coding RNAと誤分類していたということを意味する。
既存のRibo-seqはlncRNAが翻訳されているかの検討に有用な手法ではあるが、ノイズによる偽陽性(non-coding RNAをcoding RNAと誤同定する)が問題であった。そこでわれわれは、翻訳プロファイリング法を用いてRibo-seqの偽陽性を劇的に減少させる手法を開発した。この手法を用いることにより、Ribo-seqの偽陽性を大幅に減少させ、正確なcoding/non-coding RNAの分類が可能となった。
昨年度は、培養細胞やマウスなどを用いて翻訳プロファイリングを行い、それら得られた結果を元にlong non-coding RNAの性質の解析を行った。この解析の結果、多くのlong non-coding RNAは翻訳因子と相互作用しており、翻訳されている可能性が示唆された。一方で、一部のlong non-coding RNAは翻訳因子と相互作用していなかったため、これらは真のlong non-coding RNAである可能性が高いことがわかった。
既存のRibo-seqはlncRNAが翻訳されているかの検討に有用な手法ではあるが、ノイズによる偽陽性(non-coding RNAをcoding RNAと誤同定する)が問題であった。そこでわれわれは、翻訳プロファイリング法を用いてRibo-seqの偽陽性を劇的に減少させる手法を開発した。この手法を用いることにより、Ribo-seqの偽陽性を大幅に減少させ、正確なcoding/non-coding RNAの分類が可能となった。
昨年度は、培養細胞やマウスなどを用いて翻訳プロファイリングを行い、それら得られた結果を元にlong non-coding RNAの性質の解析を行った。この解析の結果、多くのlong non-coding RNAは翻訳因子と相互作用しており、翻訳されている可能性が示唆された。一方で、一部のlong non-coding RNAは翻訳因子と相互作用していなかったため、これらは真のlong non-coding RNAである可能性が高いことがわかった。
- ID情報
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- 課題番号 : 21H02404
- 体系的課題番号 : JP21H02404