2018年4月 - 2021年3月
脂肪組織由来幹細胞とスタチン製剤を用いた間質性肺炎マウスに対する治療効果の検討
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
脂肪組織由来間葉系幹細胞(AdSC)移植とスタチン製剤を併用し、ブレオマイシン誘発IP(BLM-IP)モデルマウスにおいて機能的な抗炎症・抗線維化作用を検討した。
シンバスタチンPLGAナノ粒子抱合AdSC(SimNP-AdSC)は、50 ug/50000細胞のシンバスタチン濃度において、AdSCの遊走能を最も促進し、有意差を持ってAdSCの生存率を向上させた。AdSCの増殖は増やさなかった。
次に、C57BL/6マウスにBLMを1週間osmotic mini pumpで持注することで作成したBLM-IPマウスに対する移植実験を行った。AdSCはBLM持注終了後(day 7)に尾静脈より単回投与した。治療群は以下の様に設定した:1) コントロール (BLM-IP単独), 2) NP-AdSC (細胞数25000) 3)SimNP-AdSCs (細胞数25000)移植群。BLM開始4週間後に肺組織を評価したところ、コントロールと比較して、SimNP-AdSC移植群で炎症細胞(Tリンパ球、マクロファージ、好中球)の浸潤と肺の線維化が有意に抑制されていた。肺組織における炎症性サイトカイン(IL-4, IFN-γ, TNF-α)と線維化因子(COL1A1, TIMP1)の遺伝子発現は、コントロールと比較して、SimNP-AdSC移植群で有意に抑制されていた。以上の結果より、SimNPは、AdSCの細胞の機能を高め、IPモデルマウスに対する治療効果を増強させる効果があることを示した。
シンバスタチンPLGAナノ粒子抱合AdSC(SimNP-AdSC)は、50 ug/50000細胞のシンバスタチン濃度において、AdSCの遊走能を最も促進し、有意差を持ってAdSCの生存率を向上させた。AdSCの増殖は増やさなかった。
次に、C57BL/6マウスにBLMを1週間osmotic mini pumpで持注することで作成したBLM-IPマウスに対する移植実験を行った。AdSCはBLM持注終了後(day 7)に尾静脈より単回投与した。治療群は以下の様に設定した:1) コントロール (BLM-IP単独), 2) NP-AdSC (細胞数25000) 3)SimNP-AdSCs (細胞数25000)移植群。BLM開始4週間後に肺組織を評価したところ、コントロールと比較して、SimNP-AdSC移植群で炎症細胞(Tリンパ球、マクロファージ、好中球)の浸潤と肺の線維化が有意に抑制されていた。肺組織における炎症性サイトカイン(IL-4, IFN-γ, TNF-α)と線維化因子(COL1A1, TIMP1)の遺伝子発現は、コントロールと比較して、SimNP-AdSC移植群で有意に抑制されていた。以上の結果より、SimNPは、AdSCの細胞の機能を高め、IPモデルマウスに対する治療効果を増強させる効果があることを示した。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K08160
- 体系的課題番号 : JP18K08160