2021年4月
当院における鋼線締結型創外固定器(ICHI-FIXATORシステム)の使用経験
日本手外科学会雑誌
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- 巻
- 37
- 号
- 6
- 開始ページ
- 910
- 終了ページ
- 913
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本手外科学会
手指・手部の骨折では,良好な整復位での骨癒合のみならず,足趾以上に関節可動域の獲得が必要であり,その治療においては固定力と侵襲のバランスを取りつつ,早期関節可動域訓練を開始できるようにすることが重要である.当院では,2017年に認可された本邦初の鋼線締結型創外固定器であるICHI-FIXATORシステム(以下IFS)を,特に基節骨・中手骨骨折の治療に対して積極的に用いている.IFSは従来のピンニングと同等に低侵襲ながらも,より強固な固定力が得られるため,早期の関節可動域訓練を可能とする骨折治療ツールである.牽引や圧迫を加えることも可能なため,骨折部の圧着や,関節面への荷重回避をおこなうための牽引操作も可能である.汎用性が高く,術者の工夫次第で様々な使い方ができるのがIFSの特徴である.ただし,絶対的な固定力はないため,適応は慎重に判断する必要がある.(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 2185-4092
- eISSN : 2188-1820
- 医中誌Web ID : V616480030