共同研究・競争的資金等の研究課題

2010年4月 - 2011年3月

高密度の形状記憶合金アクチュエータアレイによる生物の動きの表現の研究

科学研究費補助金  奨励研究  奨励研究

課題番号
22919017
体系的課題番号
JP22919017
担当区分
研究代表者
資金種別
競争的資金

■研究目的
本研究は、独自に開発した形状記憶合金アクチュエータを高密度に配置し、多数のアクチュエータの動きの集合による生物の動き「ざわめき、うごめき」の表現を研究するものである。既存のディスプレイ装置にはない生物的な表現を利用して訴求力の高いディスプレイ装置を実現することを目的としている。
■研究方法
本研究では、形状記憶合金を用いて3軸方向へ駆動するアクチュエータ、形状記憶合金の熱を制御するための電子回路、制御用ソフトウェアを開発する。そしてプロトタイプとして、これらを組み合わせた実体型ディスプレイ装置を製作する。
■研究成果
特注のシリコンチューブと形状記憶合金線材を用いて3軸方向駆動可能なアクチュエータを開発した。駆動系となる3つの形状記憶合金にそれぞれ独立した電圧を与えて、電圧の変化を調整することでアクチュエータの周方向に360度回転する動きを実現することができた。これにより、複雑な動きを単純な機構によって制御することを可能にした。このアクチュエータの制御技術については特許出願を行い、その審査請求を行った。また、制御用電子回路とソフトウェアの開発を行い、プロトタイプとなる実体型ディスプレイ装置「plant」と「Tentacles」を開発した。「plant」は、鑑賞者の手に反応して葉がざわめく。「Tentacles」は、イソギンチャクの触手のように鑑賞者の手に反応して触手がうごめく。「plant」と「Tentacles」では予算の関係で小規模のディスプレイ装置となったが、今後はさらにサイズの大きな装置を開発し、解像度を高くして文字情報や図形が提示可能な装置を開発したい。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-22919017
ID情報
  • 課題番号 : 22919017
  • 体系的課題番号 : JP22919017