共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2024年3月

カーボネイトアパタイトの高い骨伝導能・骨再生能を細胞の分子メカニズムから解明する

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
21H03139
体系的課題番号
JP21H03139
配分額
(総額)
17,680,000円
(直接経費)
13,600,000円
(間接経費)
4,080,000円

本研究課題では,表面粗さや表面形状がほぼ同じハイドロキシアパタイトとカーボネイトアパタイトを作製し,この上で骨芽細胞様細胞(MC3T3-E1細胞)および骨髄幹細胞を培養,遺伝子およびmiRNAの発現変化をマイクロアレイにて解析し、カーボネイトアパタイトの優れた骨伝導、骨新生の分子メカニズムを検索する。
表面粗さや表面形状がほぼ同じで、材質だけが異なるカーボネイトアパタイトとハイドロキシアパタイト試料の作製を試みた。まず炭酸カルシウム粉末を油圧プレス機で一軸加圧成型し、350℃の炭酸ガス循環下で焼結することで炭酸カルシウムディスクを作製した。作製したディスクをリン酸水素ナトリウム水溶液に浸漬することで、溶解析出反応を利用して炭酸アパタイトに組成変換させた。次にハイドロキシアパタイトを同様に一軸加圧成型し、焼結する温度を変化させることで、表面性状を変化させ、カーボネイトアパタイトと表面粗さが同じディスクの作製に成功した。この表面性状が同じディスクを用いて培養実験を行った。直径15mm、厚み1mmのカーボネイトアパタイト、ハイドロキシアパタイトディスク上で骨芽細胞様細胞(MC3T3-E1細胞)を6時間培養した後、Trizol(Invitrogen)によりtotal RNAを回収した。材質の違いによるMC3T3-E1細胞の遺伝子およびmiRNAの発現変化をマイクロアレイ解析している。今後はカーボネイトアパタイトの骨伝導能・骨再生能の分子メカニズムを検索していく。さらに、in vivoでの検証実験と共に、解析を実施する予定である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21H03139
ID情報
  • 課題番号 : 21H03139
  • 体系的課題番号 : JP21H03139