2015年8月
圧力及び変位荷重を受ける多層ベローズの挙動に関する研究
Transactions of the 23rd International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-23) (USB Flash Drive)
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- 英語
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耐圧性と柔軟性を兼ね備えた多層ベローズは広く利用されている。しかしながら、層間の摩擦による不確定性のため、単層のベローズに比べて、その挙動の解析的な扱いが難しい。本研究では、多層ベローズの強度評価について検討し、層間の摩擦の影響について、例として2層ベローズを取り上げて、簡易モデル及び詳細FEM解析により、塑性域まで含めて分析、評価した。主に次の結果を得た。(1)摩擦が無いと仮定した場合、塑性域に及ぶまで2層ベローズを構成する1層分のベローズのモデルを利用して、2層ベローズの挙動を良好に近似できる。この場合、数値解析にかかる負担は大幅に低減できる。(2)摩擦の影響は、現実的な摩擦係数の範囲では比較的小さい。したがって、摩擦の影響を無視しても実際的な挙動を捉えることができる。(3)圧力に対する多層ベローズの強度、すなわちベローズ固有の座屈挙動については、内圧による層間の面圧の上昇を考えると、若干保守側に評価される。このような観点から、摩擦を無視した評価は設計上合理的と言える。