論文

2007年9月

著明な口蓋部の骨吸収を伴った粘液嚢胞の1例

津山中央病院医学雑誌
  • 山本 大介
  • ,
  • 竜門 幸司
  • ,
  • 野島 鉄人
  • ,
  • 岸本 晃治
  • ,
  • 佐々木 朗
  • ,
  • 西山 明慶

21
1
開始ページ
129
終了ページ
134
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一財)津山慈風会津山中央病院

50歳女。口蓋部の違和感を主訴とした。約4年前に左側口蓋部の腫脹が出現し、腫脹が増大したため歯科医院にて切開して粘液を排出し、腫脹は縮小した。MRI所見にて硬口蓋部から鼻腔底に及ぶ口蓋骨の骨吸収を認め、14×10×8mm大の病変を認めた。また、上咽頭後壁部に8×5mmの病変を認めた。左側口蓋部病変は粘液膿疱を強く疑い、口腔粘膜と一塊に摘出した。摘出した腫瘤は径約20mm、弾性軟で、内部は無色透明の漿液性液体で、病理組織学的に停滞型の粘液膿疱と確定診断した。上咽頭部病変は後に摘出し、リンパ上皮性膿疱と診断した。なお、今までに、口蓋部に発生した停滞型粘液膿疱の報告は自験例を含めて8例で、内6例が女性であった。

ID情報
  • ISSN : 0913-9176
  • 医中誌Web ID : 2008027542

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