メトトレキサートの効果・副作用発現における標的蛋白質の同定と機序の解明
文部科学省 科学研究費補助金(若手研究(B))
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メトトレキサート(MTX)は自己免疫疾患,特に関節リウマチにおける基礎薬(アンカードラッグ)として現在広く用いられており,有効性が評価されている.MTXの作用は,複数の免疫抑制・調節効果の結果と考えられているが,その薬効機序・副作用の発生機序の解析は進んでいない.これまで我々は,Drug affinity chromatographyの手法を用いて,ウシ脾臓などの免疫臓器からMTXと結合する複数の蛋白質を抽出・同定している.本研究では,MTXが標的とするこれら蛋白質を同定し,その蛋白質の生理的な機能に及ぼすMTXの影響を明らかにする.これにより,MTXが免疫調整系に及ぼす薬理効果と,肺などに生じる副作用発現に対する理解を深め,関節リウマチをはじめとした自己免疫疾患の治療をより安全・効果的に行えることを目指す.