本研究は、ブラジル日本移民について、民間レベルでの移民事業に関わった機関・団体、もしくは移民個人によって作成・授受・収集・蓄積された記録資料群（アーカイブズ）を対象に、アーカイブズ学の手法を用いた整理・編成・記述・保存、利活用および公開方法の検討を通じて、「移民アーカイブズ」の構築を目指すものである。
主たる調査対象として、国内は戦前・戦後を通じてブラジル移民事業を推進した日本力行会（東京都練馬区小竹町）、海外はブラジル日系知識人層が創設した民間の研究機関であるサンパウロ人文科学研究所に残された個人資料について、アーカイブズ学の手法に基づく、目録記述および編成・体系化をおこなった。