共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

自然免疫制御能の異なるペスチウイルスの共存に起因する感染特性の分子基盤研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
17K08088
体系的課題番号
JP17K08088
配分額
(総額)
4,030,000円
(直接経費)
3,100,000円
(間接経費)
930,000円

前年度に引き続き自然免疫制御能及び遺伝子型が異なる牛ウイルス性下痢ウイルス(BVDV)の完全長cDNA分子クローンの構築を進め、BVDV-2型のvKZ91NCP-ウイルスの合成に成功した。当該ウイルスは強力な異種ウイルス干渉を示し、元ウイルスと同じ性状を維持した自然免疫誘導型であることを確認した。これにより、BVDV-1自然免疫誘導型(vNo.12/P8Lウイルス)および誘導型(vNo.12-)並びにBVDV-2自然免疫誘導型(vKZ91NCP-)のそれぞれ合成ウイルスを揃えることを達成し、これらウイルスを組み合わせて感染させることによるウイルス間相互反応の解析が可能となった。
自然免疫制御能及び遺伝子型が異なる合成ウイルスを培養細胞に同時感染させた後の、各ウイルスの複製を解析するための遺伝子型識別リアルタイムRT-PCR検出系を構築し、並びに自然免疫反応を解析するためのインターフェロン刺激関連遺伝子(Mx、ISG15及びPKR)のmRNAのリアルタイムPCR検出系を確立した。
前年度に続き牛Ⅰ型インターフェロン受容体サブユニット1(bFNAR1)ノックアウト(KO)細胞の作製を進めた。前年度で課題となった牛腎株化培養細胞へのgRNA/Cas9同時発現プラスミド導入効率を改善に取り組み、プラスミドと導入試薬の至適配合比を発見し、数%であった導入効率を最大12%まで向上した。さらに、フローサイト・セルソーティング系を用いてbIFNAR1-KO候補細胞を効率よく回収した。また、シングルセル・クローニングと変異検出を繰り返し、複数のbIFNAR1-KO候補細胞クローンを確保した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K08088
ID情報
  • 課題番号 : 17K08088
  • 体系的課題番号 : JP17K08088