30歳代女。局所進行型非小細胞肺癌で右肺中下葉切除術を施行された。左下肺に再発を認め、左肺下葉部分切除術を施行された。左肺に再発病変が出現し、ゲフィチニブの内服を行ったが胃潰瘍を起こし、内服の継続は困難と考えられ左肺下葉切除術を施行された。両側肺内多発陰影が出現したためゲフィチニブを再開した。徐々に背部痛を自覚し、食道通過障害を伴うようになった。胸部CTでは縦隔リンパ節転移病変による食道狭窄および椎体への浸潤を認めた。治療および疼痛コントロール目的にて紹介となった。疼痛治療薬として、ナブメトン、フェンタニル貼付剤、ガバペンチンで加療していた。フェンタニル貼付剤および内服のオピオイドや鎮痛補助薬の追加では疼痛緩和は困難と考え、放射線療法を施行する目的で硬膜外ブロックを行った。疼痛の軽減を認めたため、縦隔リンパ節に対して姑息的放射線療法を開始したところ、疼痛のコントロールが可能となった。