錯視アート展へようこそ.数学による錯覚アート、オプアートの世界
錯視アート展では、私のオリジナル錯視アートを展示していきます。さらにご関心のある方は,ぜひウェッブミュージアム


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本アート展の文及び画像の無断複製・転載を禁止します.

新井仁之(東京大学大学院教授)
錯視アート展

錯視アート展

錯視アート:バレンタインラウンドハート

錯視アート・オプアート展 No.11

Round Hearts for St. Valentine's Day 
- A Valentine's chocolate can designed by a fuyuu illusion -

 


Hitoshi Arai and Shinobu Arai




 紀元270年頃の2月14日。この日,ローマのキリスト教の聖職者であるヴァレンティヌスが殉教したと言われています。当時、兵士たちの結婚はローマ皇帝により禁止されていました。結婚すると士気が下がるというのがその理由だったそうです。しかし、ヴァレンティヌスはそれに背いて、兵士の結婚式を行いました。そのため処刑されてしまったのです。
 そののち,2月14日はいつしか想いをよせる人や、親しい人にカードや花などを贈る日になりました。そして日本では、女性が男性にチョコレートをプレゼントする日として定着しました。
 
 そんなバレンタインデーチョコレートの缶のために、浮遊錯視アートを創作してみました。六花亭のバレンタインラウンドハートです。缶に顔をゆっくりと近づけたり遠ざけたりすると、ハートが浮遊して見えます。

 ちょっと言葉をかけにくい人にも、
   『ほら、動いて見えるよ。』
  何か話のきっかけができるといいですね。


2016VTRoundHeart
2016年バージョン(筆者撮影)
画像に顔をゆっくりと近づけたり遠ざけたりすると、ハートが浮遊して見えます。
缶の中はハート型の五つの味のチョコレートの詰め合わせです。

錯視アート
2015年バージョン(筆者撮影)
見方は2016年バージョンと同じです。

 

浮遊錯視チョコレート
2014年バージョン(筆者撮影) 
錯視の見方は2016年バージョンと同じです。



2016年バージョンは六花亭のカタログの表紙になりました。



なお、2013年にはホワイトデー バージョンがありました。

2017年,2018年,2019年も発売され好評だったようです。


 缶の浮遊錯視は、浮遊錯視生成プログラム(特許、新井・新井、科学技術振興機構)を使って作成しました。
 本技術は、従来のように、単にできあいの錯視図形を用いてデザインをしていた時代から、メーカーさんと相談しながらニーズにあった(浮遊)錯視を作っていくという新時代の幕を開けたといえるでしょう。

本技術の問い合わせ先:
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クリスマスの浮遊錯視 2015


クリスマスの浮遊錯視 2015
新井仁之、新井しのぶ

Fuyuu Illusion for Christmas 2015
Hitoshi Arai and Shinobu Arai


 浮遊錯視の新作です。ポインセチアの写真を撮り、それに浮遊錯視生成プログラム(新井・新井)を使って、クリスマスリースをイメージした錯視デザインを作成しました。
 各画像の中央にある赤紫の小さな丸を見ながら、顔を画像に近づけたり遠ざけたりしてください。ポインセチアが円上を浮遊しているように見えます。

[English]  
  "Fuyuu" is a Japanese word which means "floating" or "moving".
 The following two pictures are new illusion arts by ourselves. We made these works from a photo of a poinsettia by using our computer program "Fuyuu illusion maker". Please see our website for details of fuyuu illusions.  
     
  How to view the illusion arts: While looking at the magenta small circle in the center, move your face toward and away from the image. The poinsettias appear to float in a circlular shape !

ポインセチアの浮遊錯視1

ポインセチアの浮遊錯視1 (H. Arai and S. Arai, 2015)



ポインセチアの浮遊錯視2

ポインセチアの浮遊錯視2 (H. Arai and S. Arai, 2015)





ポインセチアの浮遊錯視3

ポインセチアの浮遊錯視3 (H. Arai and S. Arai, 2015)

 本サイトに掲載の作品の著作権は新井仁之、新井しのぶにあります。無断での転載等はご遠慮ください。
 本作品に関する問い合わせ先:錯視の科学館インフォメーション

 錯視の科学館展示もご覧ください。錯視の科学館にはこの作品をはじめ、数々のオリジナル錯視アートの展示があります。詳しくはこちらをご覧ください。
錯視の科学館 WEB SITE

オリジナル浮遊錯視グッズを作ってみませんか?

ゆらりえ/YURARIE  楽プリ株式会社  詳しくはこちら

楽プリ株式会社の新ビジネス企画「ゆらりえ」には、浮遊錯視生成技術(特許、発明者:新井仁之、新井しのぶ、特許権者:JST)が使われています。ゆらりえは、TV東京 ワールドビジネスサテライトの「トレンドたまご」で取り上げられ放映されました(2015/8/27)詳しくはこちら
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クリスマスの浮遊錯視 2011

クリスマスの浮遊錯視2011
新井仁之、新井しのぶ

Fuyuu Illusion for Christmas 2011
Hitoshi Arai and Shinobu Arai

Fuyuu Illusion for Christmas 2011 (Wreath Fuyuu Illusion)
[How to see the wreath fuyuu illusion.]
While looking at the orange circle in the center, move your face forward and away from the image. The wreath will appea to float in a circular shape.

クリスマスの浮遊錯視2015を発表したついでに、昔の作品ですが、クリスマスの浮遊錯視 2011 を再掲載しておきたいと思います。中央のオレンジ色の丸印を見ながら、顔を画面から近づけたり遠ざけたりするとクリスマスリースが円上を動いているように見えます。

Fuyuu Illusion for Christmas 2011 (H. Arai and S. Arai, 2011)


クリスマスに因む聖書の一句。
『今日ダビデの町にて汝らの為に救い主うまれ給へり,これ主キリストなり。なんぢら布にて包まれ,馬槽に臥しをる嬰児を見ん,是その徴なり』  
  忽ちあまたの天の軍勢,御使に加はり,神を賛美して言ふ,  
  『いと高き処には栄光,神にあれ。地には平和,主の悦び給ふ人にあれ』  
  (岩波文庫「文語訳 新約聖書」より) 

The following is a new work:
Fuyuu Illusion for Christmas 2015
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答えのない質問の浮遊錯視


答えのない質問の浮遊錯視
Fuyuu Illusion of the unanswered question
新井仁之、新井しのぶ


疑問符をデザインした錯視作品を作成しました。画面を上下にゆっくりスクロールすると、小さな疑問と大きな疑問が浮遊して見えます。顔を画像に対しゆっくりと上下、あるいは左右に動かしても錯視がおこります。また、顔をゆっくりと画像に近づけたり、遠ざけたりすると大きな疑問が伸縮して見えます。
 この錯視作品のタイトル『答えのない質問の浮遊錯視』は、チャールズ・アイヴズが1908年に作曲した5分程度の短い管弦楽曲『答えのない質問』からとりました。


答えのない質問の浮遊錯視
Fuyuu Illusion of Unanswered Question (H. Arai and S. Arai, 2015)

How to see the illusion:  Please see the picture scrolling slowly up and down.  Repeat this action. You feel that a big question and small questions are sliding on the picture. Or you can see the almost same illusion if  you see the picture moving slowly your head from above to below (from left to right) and then from below to above (form right to left). 
This picture has more one illusion: Please bring your head close to the picture, subsequently keep away your head from it, and repeat this action. Then you perceive like a big quesion is beating. 
 The title of this illusion is inspired from the music "The Unansered Question" by C. Ives.
 We made this work by using the ``Fuyuu Illusion Program'' (US & JP Patent, H. Arai and S. Arai, JST).
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花壇の錯視 写真から作った錯視アート

錯視アート・オプアート展 No.10
Flower Garden Illusions

by Hitoshi Arai and Shinobu Arai



                                  
 浮遊錯視生成プログラム(新井・新井)は、どのような画像でも動いて見える錯視にすることができます。今回は、写真から作った動いて見える錯視画像をいくつか展示します。
 
 元になる画像は、次の6個の花の写真です。


花の写真



 この写真を使って円形の浮遊錯視画像を作成します。できあがったものが、下のフラワーガーデン・イリュージョンです。
 画像の中心の黄色い丸印を見ながら,ゆっくりと顔を画像に近づけたり、遠ざけたりしてください。花が円上を浮遊して見えます。




花壇の花が動いて見える錯視
花壇の花が動いて見える錯視(新井・新井、2013)


 次は水に浮かぶ花のイリュージョンです。錯視の見方は上のフラワーガーデン・イリュージョンと同じです。画像の中心の黄色い丸印を見ながら,ゆっくりと顔を画像に近づけたり、遠ざけたりしてください。花が水面を円状に浮遊して見えます。



水面の花が動いて見える錯視
水面の花が動いて見える錯視(新井・新井、2013)

    

錯視の科学館
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錯視アート:数学大航海時代の浮遊錯視

錯視アート・オプアート展 No. 9
数学大航海時代の浮遊錯視


数学大航海時代の浮遊錯視
数学大航海時代の浮遊錯視(新井仁之・新井しのぶ)
© Hitoshi Arai and Shinobu Arai, 2013.



錯視画像の見方
画像をゆっくりと上下に動かすと、船が左右に動いているように見えます.また,画像を左右にゆっくりと動かすと船が上下に浮遊して見えます.
画面でこの操作が難しいときは,人差し指で画像の中央あたりを上から下,下から上になぞり,顔は動かさずその指先を目で追うと,船が左右に浮遊して見えます.また,人差し指で左端から右端に画面をなぞると,船が上下に浮遊して見えます.

作成の経緯
この錯視アートは,JST数学領域総括の西浦廉政先生が編集された『越境する数学』(岩波書店,2013)の表紙用に作成したものです.越境する数学は数学領域のキャッチフレーズでもあります.西浦先生から,この本にふさわしい表紙用の錯視デザインをと依頼され,作成したのが上の『数学大航海時代の浮遊錯視』です.

作品のコンセプト
数学と数学者を乗せた船団は,さまざまな分野に向かって出航し,越境していきます.船はやがて他分野へとたどり着き,そこで数学と他分野の文化が協働して新しい時代が開かれていきます.そんな越境する数学の船団が海の上を航行している姿を浮遊錯視で描きました.


その他
この浮遊錯視を作成するにあたって,浮遊錯視生成プログラム(新井・新井,特許,JST)を使用しました.これは新井仁之による「さきがけ研究」による成果です.


越境する数学
岩波書店(2013/02/28)
値段:¥ 2,205



 

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ややマニアックな文字列傾斜錯視 錯視アート・オプアート展 No.7

 今回はややマニアックな専門家嗜好の文字列傾斜錯視(文字列が傾いて見える錯視)の話しをします。
 文字列傾斜錯視自動生成アルゴリズム(新井・新井)は、文字の集合を与えると、そこから傾いて見える文字の配列をコンピュータに自動的に作らせることができるものです。これまで、このアルゴリズムによるさまざまな錯視を作成しました。しかし文字列傾斜錯視自動生成アルゴリズムは、単に文字列傾斜錯視を作るというだけではなく、もっと別の性能も持っています。
 それは、近くよりも遠くから見た方がよく傾いて見える文字列傾斜錯視、遠くから見てもわからないがかなり近くから見ると傾いて見える錯視、遠くや近くよりもやや近距離から見た方が傾いて見える錯視など、つまり錯視がより強く起こる距離も加味して文字列傾斜錯視を作ることができるというものです。これらの錯視を便宜上、順にタイプ1、タイプ2、タイプ3と呼ぶことにします。
 次の①がタイプ1、②がタイプ2、③がタイプ3の作成例です。
 

文字列傾斜錯視と周波数1

文字列傾斜錯視 3つのタイプ

Character String Illusion Type3



補遺:文字列が傾いて見える錯視と文字列傾斜錯視自動生成アルゴリズムについて

 どなたが最初に始めたのか筆者には不明ですが、2005年頃にインターネットの掲示板で文字列が傾く錯視を作る遊びが流行りました。そして、匿名で傾いて見える文字列がいろいろと投稿されました。この文字列が傾いて見える錯視が起こる理由として、一般的には文字の中の目立った水平線が次第に傾いていくのが原因であるという水平線説がよく知られています。しかしそれだけでは説明のできないものもあり、新井仁之と新井しのぶは2012年に水平線説を含む一般的な理論を考案して、文字列傾斜錯視自動生成アルゴリズムを作りました。詳しくは錯視の科学館の『文字列傾斜錯視の自動生成アルゴリズムについて』、または『文字列傾斜錯視作品集』をご覧ください。

   錯視の科学館 新井仁之


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キーワード
錯視、目の錯覚、文字列傾斜錯視、数理視覚科学.
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東大数学科同窓会会報を飾った錯視アートたち

錯視アート・オプアート展 No. 6

 東京大学理学部数学教室・大学院数理科学研究科の同窓会会報の表紙デザインに私の錯視作品を使いたいという依頼が2008年に同窓会理事長の楠岡茂雄教授よりありました.以来,今年までの5年間,会報の表紙を私の錯視作品が飾ることとなりました.
 今回は,その5年間の足跡を振り返って見たいと思います.

【2008年】
 まず2008年の12号はフラクタル螺旋錯視とその色による効果に関する作品でした.

渦巻き錯視(新井)

 左図はフラクタル島を使った渦巻き錯視(新井・新井,2007).同心円に配置されているフラクタル島が渦巻いて見える錯視.右図は同じデザインで色を変えたもの.同じデザインなのに渦巻き錯視が見られません.幾何学的錯視が色に影響される例となっています.

【2009年】
 この年の表紙は数学的方法を使って,同窓会用の文字列傾斜錯視を作成しました.文字列が傾いて見える錯視は,2005年頃に日本のインターネット掲示板で産声をあげました.匿名でいろいろな文字列が傾いて見える錯視が掲示板に投稿されました.私は新井しのぶと共同でこの錯視の数学的研究を行い,数学的に文字列傾斜錯視を見出す方法,及び錯視量の制御に成功しました.2009年の作品はそのときの手法を用いて発見した文字列傾斜錯視(左上)と錯視量を抑えたもの(右下)です.

文字列が傾いて見える錯視(新井・新井)

 左上の文字列は平行であるにもかかわらず傾いて見えます.右下は数理的方法で文字列傾斜錯視から錯視成分を除去したもの.「東大一高」と「十一月同窓会」のうち,「十一月同窓会」の錯視はその後,テレビで紹介され広く知られるようになりました.ちなみにこの年の同窓会は十一月に開催されました.
 その後,文字列傾斜錯視の研究をさらに進め,2012年の3月には,文字列傾斜錯視自動生成アルゴリズムとプログラムの開発を行いました.

【2010年】
 2010年は脳科学的な考察から新井・新井が発見した錯視です.これはややマニアックなものです.

錯視 双曲型(新井・新井)

左の画像は,フレーザーのねじれ紐のパターンを直角双曲線座標(右図)に沿って配置したものです.しかし,直角双曲線座標からはかなりずれて見えます.これは大脳皮質のV4野にある神経細胞の特徴から,このような錯視ができることを予測し,それを実際に作成して示したものです.新井・新井はこの種の錯視を『双曲型錯視』と名付け,さらに双曲型錯視の錯視成分の特定にも成功しました.

【2011年】
 この年は浮遊錯視にしました.新井・新井は静止画が動いて見える錯視が,脳内で行われているどのような情報処理により起こるかを研究しました.その結果,ある種の静止画が動いて見える錯視を見たときの神経細胞の反応を数理モデルで特定することに成功しました.そしてどのような画像でも静止画が動いて見える錯視に変換する浮遊錯視生成アルゴリズム(新井・新井,特許取得,JST)を開発しました.
 これまでこの種の錯視は,心理学者などにより特定の単純なパターンを用いて作られていました.そしてそのパターンが錯視アートなどに利用されてきました.これに対して,浮遊錯視生成アルゴリズムは,アーティストが使いたい好きなデザインを浮遊錯視に変えることができるのです.これは錯視アートに新たな技術を提供するものとなっています.

 2011年度の画像は東大教養学部教務課のマスコットである「ユータスくん」が動いて見える錯視にしました.ユータスくんの著作権の問題があるので,今のところ掲載は控えたいと思います.

【2012年】
 今年は浮遊錯視生成アルゴリズム(新井・新井)を使った別の画像にしました.

静止画が動いて見える錯視(新井・新井)

 UNIV. TOKYO 数学同窓会の文字列が浮遊する錯視です.画像の中央の丸印を見ながら,顔を画像に近づけたり遠ざけたりしてください.すると文字列が回って見えます.

 同窓会の表紙には毎回,彌永昌吉先生の題字「会報」が載っています.

 錯視画像による表紙は,今回でお休みをいただきました.5年の間,同窓会の表紙を飾らせていただきましたことを,たいへん光栄に思います.
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錯視展 in 水田美術館 (新井仁之監修)

 城西大学水田美術館で開催された『錯視展 数学で探る視覚の不思議』の展示風景です。この錯視展は、これまでの研究成果、及びそこから生まれたオリジナル錯視アートの展覧会です。単に錯視作品を総花的に並べた展示会ではなく、脳内の視覚の情報処理の数理モデルによる新しい錯視理論(新井・新井)に基づいた科学的な展示となっています。
 初の個展です。

城西大学の正面玄関のところにたてられた看板です。
錯視展 ゲート

水田美術館の外観です。水田美術館は2011年12月に開館しました。
水田美術館

錯視展は水田美術館のギャラリー3で催されました。ここからスタートです。
錯視展スタート

まずは、水田美術館からの開催挨拶。
錯視展開催挨拶

そして作品展が始まります。数理視覚科学プロジェクトの概要の説明があります。
錯視展1

それから、研究のアイデアを図解しました。
錯視展2 アイデア

基本ストーリーは、数学的方法を使って「錯視を真似る」、「錯視を制御する」、「錯視を創る」です。「錯視を真似る」、つまり独自の数理モデルによる錯視のシミュレーション、自然画像への応用、そして「錯視の制御」と原理の解説です。
錯視展3 錯視のシミュレーション

さらに錯視の制御の例を示し、次に神経科学的考察で見つけた双曲型錯視の解説です。
錯視展4 錯視の制御

次は「錯視を創る」、つまり脳の数理モデルを利用した浮遊錯視生成アルゴリズムの解説とそれを用いた作品の展示です。
錯視展5 静止画が動いて見える錯視

このほか、ゆがんで見える錯視の作品も展示しました。
錯視展5 ゆがんで見える錯視

錯視展では、実際に手にとって見られるように錯視パネルも展示しました。古典的な色の対比錯視とヘルマン格子錯視です。
錯視パネル

もちろんオリジナル錯視のパネルがメインです。ハートの浮遊錯視と華の浮遊錯視です。これらは本サイトでも紹介してありますので、そちらもご覧ください。
錯視展5 体験コーナー



上段の黄色いパネルは水田美術館の文字が回転して見える浮遊錯視です。下段は古典的な明暗の対比錯視を使ったデザインで、クイズにもなっています。
錯視展7 浮遊錯視


錯視は日常の風景の中にも隠されています。私がたまたま見つけたそんな錯視も展示しました。
錯視展8 日常の錯視



錯視の見え方に関する実験アンケートもさせていただきました。
錯視展8 実験


最後は、水田美術館のために製作した大型錯視パネルです。このパネルに平行に歩きながら見ると、水田美術館の文字が上下に動いて見えるというものです。
水田美術館の錯視


来館者の皆様には楽しんでいただけたとのことです。
錯視展ポスター

城西大学、水田美術館の皆様にはお世話になりました。どうもありがとうございました。また、ご来館いただきました方々に、この場を借りて感謝いたしたいと思います。

こういった錯視の科学的な展示にご関心のある科学館、美術館の方がおられましたら、

新井仁之
錯視科学館

までご連絡ください。なお新井が運営するウェッブ・ミュージアム、錯視の科学館では、最新の数理視覚科学による錯視研究の成果、及びそこから生まれた錯視アートが展示されています。錯視の科学館の展示を実際の科学館、美術館で展示することには積極的に取り組んでいます.

錯視の科学館
錯視の科学館入り口:ロゴをクリックしてください。


キーワード: 錯視,錯覚,トリックアート,オプアート,錯覚の科学,錯視の科学.
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花の浮遊錯視 錯視アート・オプアート展 No.5

静止画が動いて見える錯視は、これまで心理学者やデザイナーにより特殊なパターンを利用して作成されていた。たとえばオオウチ錯視、ピンナ錯視等々である。しかし、先端数学を駆使して開発した浮遊錯視生成アルゴリズム(新井・新井)は好きな画像を動く錯視に変換することができる。これによりオプアートの表現はこれまでに比べて格段に広がるであろう。今回の作品は、デザインではなく、実際の花の写真を浮遊錯視にしたものである。
この花の浮遊錯視をデザインにした絵はがきを、水田美術館における錯視展の際に作成したところ、なかなか好評であった。

錯視アート 花の浮遊錯視

【作品の見方】

画像をゆっくりと(なるべく滑らかに)上下に動かすと、花が左右に動いて見えますまた左右に動かすと、花が上下に浮いているように見えます。
ただし、
この錯視アート展は画面でご覧いただいていているので、画像を動かすのが難しく、その場合は、人差し指で画像の中あたりを上から下、下から上にゆっくりと滑らかになぞり、顔は動かさずその指先を目で追うと、花が左右に動いて見えます。また、人差し指で画像の中央を右から左、左から右とゆっくり滑らかになぞり、顔は動かさずその指先を目で追うと、花が上下に動いて見えます。

初めての方は何度か試していただくとよいかと思います。


*) 浮遊錯視生成アルゴリズム(新井・新井)はJSTより特許を取得しています。
錯視の科学館
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