2004年 - 2006年
波動に基づく構造システムの非線形損傷モニタリング
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
- 課題番号
- 16560210
- 体系的課題番号
- JP16560210
- 担当区分
- 連携研究者
- 配分額
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- (総額)
- 3,200,000円
- (直接経費)
- 3,200,000円
- (間接経費)
- 0円
- 資金種別
- 競争的資金
ボルトの緩み,ガタ,開閉クラックなど非線形性を有する損傷部位を内包する構造システムにおいて,構造物中を伝播する波動を用いて,損傷の程度,損傷部位の位置,損傷部位の非線形特性などを同定する手法を確立することを目的に研究を行った.得られた成果は以下の通りである.1.模擬クラックを有するはりについて波動分離に基づく損傷検出手法を適用し,クラック長さと位置検出の可否との関係を調べた.その結果,雑音の少ない良好な計測環境下においては,はりの厚さに対して25%までの長さのクラックを検出可能であることがわかった.2.ボルト締結されたはり構造物について波動分離に基づく損傷検出手法を適用し,反射強度マップのピーク高さに着目することによって締結ボルトの段階的な欠落を追跡的に検出できることを示した.3.波動分離におけるセンサ質量の影響の検討を行い,センサ質量の影響を考慮した波動分離式を導出して,薄肉はりにおける波動分離精度の向上をはかった.4.ギャップを介して中間支持されたはりについて,センサアレイで計測した加速度応答から支持部の変位と支持反力を推定し,両者の関係からガタの存在とギャップ長を遠隔同定することに成功した.5.ボルト継手を有するはりについて非線形波動変調法を適用し,ボルトのわずかな緩みを構造振動に同期した高周波波動の振幅変調および位相変調として検出できることを示した.さらに,構造振動と...
- リンク情報
- ID情報
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- 課題番号 : 16560210
- 体系的課題番号 : JP16560210