2003年
テュートリアル教育の評価の研究 : テュータあり、テュータなしの比較からみたテュートリアルの効果と評価指標
埼玉県立大学紀要
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- 巻
- 5
- 号
- 開始ページ
- 33
- 終了ページ
- 40
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 埼玉県立大学
本研究の目的は本学の特徴を生かしたテュートリアル教育の評価指標を明らかにすることにある。方法は、テュートリアルでの学習経験がない学生11名を2グループに分け、テュータありとテュータなしの討議をクロスオーバーし各3回ずつ実施した。データは討議場面の会話の逐語記録であり、これを質的に分析し比較検討した。結果は、テュータありの討議では、テュータから繰り返し「知識、根拠を問う」介入があり、その介入を受けて学生は「根拠の提示」をしつつ討議がなされた。3回目には学生が自ら「根拠を問う」発言がみられるようになり、さらに「問題の本質を問う」討議に発展した。一方、テュータなしの討議では、自己学習で得た「情報提示」にメンバーが「同意」し、「興味と関心のある話に拡散」していく過程が多く、「根拠を問う」討議や「問題の本質を問う」討議には至らなかった。この結果からテュートリアルの評価指標として、討議過程のなかで、学生が自ら「根拠を問う」ようになること、さらに「問題の本質を問う」ようになることがテュートリアルの一つの評価指標になり得ると考えた。
- リンク情報
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- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/110004030555
- CiNii Books
- http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA11480694
- ID情報
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- ISSN : 1345-8582
- CiNii Articles ID : 110004030555
- CiNii Books ID : AA11480694