2015年1月〜2016年12月までの2年間に地区南端の旭川市内に隣接する2施設で受け入れた母体搬送例173例について検討した。その結果、病名は切迫早産が141例(84%)と最も多く、次いで重症妊娠高血圧症候群やHELLP症候群、常位胎盤早期剥離などの重症妊娠合併症が24例(14%)を占めていた。入院日数の中央値は10日で、60例(35%)が搬送後24時間以内に分娩に至っていた。搬送距離別では近距離群(9施設)が113例(65%)、遠距離群(10施設)が60例(35%)であり、遠距離群は近距離群と比べ、有意に搬送時週数が早く、入院期間が長かった。