2018年6月
【外傷診療ガイドラインと外科医】
北海道外科雑誌
- 巻
- 63
- 号
- 1
- 開始ページ
- 6
- 終了ページ
- 11
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 北海道外科学会
全国の救命救急センターにおける平成13年度および14年度の調査で、適切に治療すれば救命できていた可能性のある死亡症例が40%近くあった事が示された。これを改善するべく平成14年に病院における外傷初期診療ガイドラインJATECが公表され、以後、病院前外傷診療ガイドラインであるJPTEC、外傷初期診療中の看護師の活動について述べたJNTEC、外傷の根本治療と集中治療について述べたJETEC等、様々な外傷診療ガイドラインが公表された。これらのガイドラインは、「重症度」よりも「緊急度」を重視し、(1)生命に関わる事を最優先する、(2)最初に生理学的徴候の異常を把握する、(3)確定診断に固執しない、(4)時間を重視する、(5)不必要な侵襲は加えない、という共通したコンセプトを元に作られている。これら外傷診療ガイドラインについて、外傷診療を行う可能性のある外科医が最低限修得するべきJATECを中心に紹介する。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 0288-7509
- 医中誌Web ID : S712130002