2018年4月 - 2022年3月
ウイルス粒子の質を保証する小胞媒介性のウイルスゲノム輸送
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
複製されたウイルスゲノムは核外輸送後、Rab11a陽性輸送小胞を介して、微小管依存的に細胞膜へと輸送される。小胞輸送系を阻害することで、出芽したウイルス粒子上のウイルス膜タンパク質の密度が低下することを見出し、Rab11a陽性輸送小胞上のARHGAP1によって、ウイルスゲノム輸送と協調したウイルス膜タンパク質のクラスタリングが促進されることを見出した。また、ウイルスゲノムの輸送と協調してクラスターラフトを形成することで、スパイクタンパク質の密度が高い、“良質”なウイルス粒子が形成される。これは、外環境でのウイルス粒子の安定性獲得だけでなく、宿主の免疫系から回避するためにも重要な戦略である。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K07137
- 体系的課題番号 : JP18K07137