Profile Information

Affiliation
教授, 理工学部 生物学科, 甲南大学
Degree
博士(理学)(名古屋大学)

Researcher number
00402412
J-GLOBAL ID
200901049188215197
researchmap Member ID
6000010097

External link

動物の温度感覚と低温耐性の仕組みの解明に向け線虫C. エレガンスをつかって研究しています。

わたしたち人間などの動物は、匂いや温度などの周りの環境を感じたり、記憶したりすることで、その状況にあった応答をすることができます。久原研究室では、C.エレガンスとよばれるちいさな線虫をつかって、動物がどうやって周りの環境温度を感じて適応するのかをを解き明かし、将来的には動物や人工臓器を低温で長期保存する技術の創出にも繋げようとしています。具体的には、オリジナルのC. エレガンスの低温耐性・馴化の実験系をつかい、(1) 動物が温度を感じる仕組み、(2) 低温耐性・馴化の仕組み、(3)体内の温度メモリーの仕組みを解き明かそうとしています。これまでに、光やフェロモンを感じる感覚神経が温度を感じてインスリンを分泌し、腸に働きかけ低温耐性を調節していることが分かってきました。精子が頭部の温度受容ニューロンを調節していることも見つかってきました。さらに、新しい温度受容体としてGPCRやDEG/ENaCを同定し、ヒトのMDEGも温度受容体であることを見つけました。この実験系を利用して温度感知の分子と組織ネットワークの仕組みをを解き明かし、ヒトの温度受容の研究や人工組織の低温保存などにも応用できればと思います。エレガントな動物のエレガントな応答のメカニズム、それを解き明かす研究は果てしないですが、目指す先にはしっかりとした光が見えます。


Awards

  9

Major Papers

  36

Misc.

  30

Books and Other Publications

  8
  • 山城芹奈, 太田茜, 久原篤 (Role: Contributor, メカノ受容体による低温適応調節メカニズム, 第1章 環境温度ストレスによる生体応答, p47-55)
    エヌ・ティー・エス, May, 2023
  • Takeishi A, Takagaki N, Kuhara A (Role: Contributor, Temperature signaling underlying thermotaxis and cold tolerance in Caenorhabditis elegans)
    CRC Press, Feb, 2022 (ISBN: 9781003239758)
  • 宇治澤知代, 久原 篤 (Role: Joint author, 第6賞 動物の生理 6.1.2 走性)
    朝倉書店, Nov, 2020
  • Atsushi Kuhara (Role: Contributor, "好きなにおいに向かっていく行動を見てみよう センチュウの走化性テスト:嗅覚応答行動の測定"、"好きな温度に向かう行動を調べよう センチュウの温度走性テスト:温度応答行動の測定"、"遺伝子の突然変異のDNAを見てみよう PCR法と制限酵素による突然変異部位の可視化" を担当)
    共立出版, Jul, 2015 (ISBN: 9784320057746)
  • Atsushi Kuhara (Role: Contributor, "緑色にキラリと光る細胞を見てみよう 緑色蛍光タンパク質GFPによる神経細胞の観察"を担当)
    共立出版, Jul, 2015 (ISBN: 9784320057739)
  • Atsushi Kuhara (Role: Joint author)
    Jul, 2015 (ISBN: 9784320057722)
  • 久原篤, 森郁恵, 線虫の嗅覚系を概説
    丸善, Feb, 2005 (ISBN: 4621075136)
  • 久原篤, 森郁恵, 温度走性, 化学走性の章を執筆
    シュプリンガーフェアラーク東京, Oct, 2003 (ISBN: 4431710299)

Presentations

  1

Research Projects

  26

Education

  4

Social Activities

  1

Media Coverage

  1

Other

  5