共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2023年3月

高齢心不全患者の望む生活と最期を支える訪問看護師の判断と実践の明確化

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
19K11125
体系的課題番号
JP19K11125
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

本年度は、高齢心不全患者の望む生活と実現のための訪問看護実践を抽出を目的として、非がん疾患のエンドオブライフケアに関する文献レビューと訪問看護ステーションにおける慢性心不全患者の臨床事例検討を行った。重症心不全患者体験の先行研究から疲労と息切れの苦痛が最も高く、患者・家族の生活に大きく影響を与えており、社会的孤立感や不安、抑うつなど精神衛生上の問題も大きいことが示された。心不全患者には通常の薬物治療ケアに加え緩和ケアを含む多面的なケアを集約したサービスの実施が患者のQOL改善に有効であることが示された。慢性心不全患者のエンドオブライフケア(EOLC)の先行研究ではオンラインやビデオなどデシジョンエイドツールの活用によるACPが慢性心不全患者の満足やACPの知識の増加をもたらし予後予測が難しい慢性心不全患者へのACPの有効性が示された。こられの文献検討から高齢心不全患者の在宅療養者に対してACPを含む在宅緩和ケアの有効性と医療と生活を統合した支援を行う訪問看護の重要性が支持された。
訪問看護ステーションにおける慢性心不全患者のエンドオブライフ・ケアの臨床事例の検討から、訪問看護は患者に症状悪化時にはACPを実施し、主治医と予後予測や対応に関する医療やケアの情報共有、協議を行い密に連携していた。本人の望む生活の実現のためには、訪問看護師が症状アセスメントを行い、家族介護者を巻き込み、準備調整を図り、タイミングを見計ら患者の意向の実現を実施していた。その結果、実施後の患者及び家族の満足を評価しEOL 向上につなげていた。患者の望む意思決定の実現には、臨床判断による予後測の臨床判断だけではなく、実現までの状況判断力、連携力、実行力が重要な要素であることが浮かび上がってきた。次年度の慢性心不全患者の訪問看護の判断や実践の調査項目につながる結果を得ることができた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K11125
ID情報
  • 課題番号 : 19K11125
  • 体系的課題番号 : JP19K11125