共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

人権と差別をめぐる比較宗教史

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(A)  基盤研究(A)

課題番号
19H00525
体系的課題番号
JP19H00525
配分額
(総額)
24,570,000円
(直接経費)
18,900,000円
(間接経費)
5,670,000円

令和3年度は、世俗主義の批判的検討を軸に、比較宗教史の観点から世界各地域の宗教伝統について考察を行い、人権と差別との関係性を中心に活発な議論をおこなった。令和3年度では、当初計画していた研究成果の出版に関わる研究会として、年間6回の会議を計画通りに実施することができた。第1回では、磯前順一が「五条橋――異界への誘い」というテーマで発表し、吉田一彦、上村静、舟橋健太がコメンテーターをつとめた。第2回では「殺生――河原者の呟き」をテーマに、西宮秀紀、佐々田悠、川村覚文が、中世期の京都における差別についての発表と討論を行った。第3回では「病――救いをもたらす信仰」をテーマに、岩谷彩子、小田龍哉、鍾以江、山本昭宏が発表と討論を行った。第4回では「死と往生――救済という欲望」をテーマに、大村一真、小田龍哉、苅田真司が発表を行い、議論が行われた。第5回では「悪人正因説と平等――差別しているのは誰か」をテーマに佐々田悠、吉田一彦、小倉慈司が発表とコメントを行った。第6回では、本年度中に行われた研究の総合的な整理と議論が行われた。
また10月1日には、研究協力者の吉村智博氏を中心に、大阪にて被差別部落地域のフィールド調査を行い、浪速歴史展示室にて、磯前・吉村・浅居明彦(研究協力者/部落解放同盟浪速支部)による座談会が開催された。
さらに研究代表者の磯前が2022年3月17日に国際日本文化研究センターにて「居場所はできたかい? 震災と社会差別、東日本大震災11年」と題する研究発表を行い、日本、韓国、中国、アメリカ、イギリス、インドなど各地からの研究者が参加し、活発な議論が行われた。研究成果の一部として『差別の構造と国民国家』(磯前・吉村・浅居監修、苅田・川村・関口寛・寺戸淳子・山本編「シリーズ宗教と差別」第1巻、法蔵館、2021年11月)が刊行された。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19H00525
ID情報
  • 課題番号 : 19H00525
  • 体系的課題番号 : JP19H00525

この研究課題の成果一覧

書籍等出版物

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講演・口頭発表等

  1