MISC

2006年7月

【炎症性メディエーターの最新知見】ロイコトリエンB4のアレルギー性気道反応における役割

アレルギーの臨床
  • 宮原 信明
  • ,
  • 武田 勝行
  • ,
  • 宮原 聡子
  • ,
  • Gelfand Erwin W

26
7
開始ページ
511
終了ページ
515
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)北隆館

ロイコトリエンB4(LTB4)は,アラキドン酸に由来する生理活性脂質であり,様々な炎症性疾患における重要な役割が示唆されてきた.近年,LTB4に特異的な受容体である,細胞膜7回貫通型の高親和性受容体BLT1および低親和性受容体BLT2が同定され,さらにBLT1欠損マウスを用いた喘息モデルの研究により,LTB4-BLT1経路が気道内のエフェクターT細胞の活性化と炎症局所への遊走に関与することが明らかになってきた.我々は以前より同様のマウスモデルにおける検討によりエフェクターT細胞,特にCD8T細胞が気道のアレルギー性炎症と気道過敏性に強く関与していることを示したが,実際の喘息患者の気道上にも,BLT1を発現しているエフェクターCD8T細胞の集積が認められており,かかるLTB4-BLT1-エフェクターT細胞経路を制御することが,気管支喘息の新しい治療法として期待されるところである(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 0285-6379
  • 医中誌Web ID : 2006218394

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