共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2025年3月

脂肪由来間葉系幹細胞の分化ポテンシャル予知マーカーシステムの開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
21K09792
体系的課題番号
JP21K09792
配分額
(総額)
4,030,000円
(直接経費)
3,100,000円
(間接経費)
930,000円

再生医療に用いられる間葉系幹細胞(MSC)の分化能の程度や分化の方向性は一定ではない。MSCの同定には数種類の表面抗原の分析が行われているが、定量性が低いためMSCの分化能の程度や方向性を正確に見極めにくい。そこで申請者はここ数年MSCの分化能の程度や方向性を分化以前に予測できる遺伝子マーカーを検討してきた。即ち、骨髄由来MSCの骨、軟骨脂肪への3方向の分化能を測定し、測定した値と分化前の遺伝子発現レベルの相関性について分析した結果、数種類の分化予知遺伝子マーカーを同定することに成功した。本研究では脂肪組織から分離されるMSCを対象として分化予知遺伝子マーカーを同定することを目的に研究を行った。分化予知マーカーを探索するにあたり、脂肪由来MSCの遺伝子マーカーについて先に検討することとした。現在いろいろな細胞の遺伝子発現のデータは広くインターネットに公開されている。幹細胞の遺伝子発現パターンは培養法などの違いによって異なる。再生医療に遺伝子マーカーを応用するためにはなるべく培養法が違っていても広く共通する遺伝子マーカーが必要であると考えられることからまずインターネットに公開されているDNAマイクロアレイのデータを遺伝子マーカー選択のために解析することとした。分化能がほとんどない線維芽細胞と、今まで検討してきた骨髄由来MSC、脂肪由来MSCを対象とした。骨髄由来MSC(BMMSC)3株、脂肪由来MSC(ASC)3株、を線維芽細(FB)胞3株(GSE9451、GSE66084を利用)と比較した結果、BMMSC>2FBの遺伝子(プローブID)数625個、ASC>2FBは1091個であった。BMMSCとASCに共通してFBよりも2倍高い発現レベルであった遺伝子は(プローブID)255個であった。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K09792
ID情報
  • 課題番号 : 21K09792
  • 体系的課題番号 : JP21K09792