2019年12月
ジオポリマー廃棄体照射時の水素発生について
Journal of the American Ceramic Society
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- 巻
- 102
- 号
- 12
- 開始ページ
- 7553
- 終了ページ
- 7563
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- DOI
- 10.1111/jace.16642
放射性廃棄物固化において、固化体からの水素発生は安全上の主要な懸念事項である。ジオポリマー材で固化する場合、材の多孔質構造中に多量の水が存在するため、水の放射線分解による水素発生が重要な因子となる。本研究では、ジオポリマー材単独またはゼオライト(模擬廃棄物)を含むジオポリマー固化体を、水飽和度と試料サイズを変えて$^{60}$Co $\gamma$線で照射し、水素放出量を測定した。試料が塊状でサイズが大きく(円筒形40cm長)かつ水で飽和している場合(円筒形40cm長)の水素ガス放出量は1.9$\times$10$^{-10}$ mol/Jであり、粉末試料の放出量2.2$\times$10$^{-8}$ mol/Jよりも2桁小さかった。測定結果をジオポリマー中での水素の発生、再結合および拡散挙動を考慮したモデルにより解釈した。ジオポリマー中の拡散係数が既知であれば、モデルは水素放出量を水飽和度の関数として再現でき、試料サイズ40cmまでの放出量を予測できることがわかった。
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- DOI : 10.1111/jace.16642
- ISSN : 0002-7820