講演・口頭発表等

懸濁態及び溶存態放射性Csの森林から河川への流出

2014日本放射化学会年会・第58回放射化学討論会
  • 竹内 絵里奈
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  • 安藤 麻里子
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  • 西村 周作
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  • 中西 貴宏
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  • 都築 克紀
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  • 小嵐 淳
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  • 松永 武

開催年月日
2014年9月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
名古屋
国・地域
日本

東京電力福島第一原子力発電所の事故により放出された放射性Csは、現在でも森林に多く沈着しており、降雨などによる河川への流出が懸念されている。本研究では、降雨や季節変動と放射性Csの流出挙動の相関を調べるために、放射性Csを連続的に捕集する装置を設置し、森林から河川への放射性Csの流出量を溶存態と粒径の異なる懸濁態に分けて評価した。観測は北茨城市の小河川を対象とし、2012年11月から2013年12月にかけて行った。カートリッジフィルターに河川水を通水させて懸濁物を捕集し、4つのサイズ(F1: 2000$\mu$m以上、F2: 500-2000$\mu$m、F3: 75-500$\mu$m、F4: 75$\mu$m以下)に篩別した。溶存態CsはCs吸着剤を充填した2本の塩ビ製カラムに通水させて捕集した。カートリッジフィルター及びカラムは、1ヵ月毎に交換し各試料はGe半導体検出器で$\gamma$線測定を行った。その結果、夏季(5$\sim$10月)は降雨量が多く土砂が増えることから懸濁態Csの流出割合が多く、冬季(12$\sim$4月)になると溶存態Csの流出割合が増加する傾向が見られた。懸濁態の粒径別では、ほとんどが75$\mu$m以下のサイズで流出していることを示した。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5047639