研究ブログ

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日本科学史学会第70回年会、『研究発表講演要旨集』の訂正

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誤:…『截積伝』は『求積起率』の第3巻
正:…『截積伝』は『求積詳解』の第3巻

お詫びして訂正します。

以下は補足事項(発表内では言及しました)
本報告および要旨集では、有馬の著作を38点としており、その内『明治前日本数学史』で彼の著作として言及されている『堆積類聚』と『求適捷法』をそれぞれ1点としました。ただし、『明治前日本数学史』では両書が上下巻に相当すると評価しており、『堆積類聚』と『求適捷法』合わせて1点である可能性もあります(故に38点ではなく37点の可能性もあります)。
他にも有馬の著作か要検討の著作も存在しており、今後の検討課題として、内容分析、書誌情報の確認を行なっていく予定です。

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『科学史学会第69回年会要旨集』の記述について

 2022年5月に科学史学会第69回年会にて報告しました。その際事前に提出した要旨集の中に誤りを見つけましたので、こちらで訂正致します(なお、訂正した箇所については年会での報告中でも言及しました)

 該当箇所は次のとおりです。

『拾璣算法』の自序文が明和3(1766)年5月に書かれているのに対して、『方円奇巧』の序文は同年9月に書かれている。すなわち、『拾璣算法』の後に『方円奇巧』が書かれたと思われる。したがって『拾璣算法』の円弧の問題は、『方円奇巧』の成立に先駆けて記載されたと推察される。

 この箇所について、『方円奇巧』の自序文の成立は正しくは明和3年の1月となります。したがって成立順は『方円奇巧』→『拾璣算法』の順になります。その理由として『方円奇巧』の自序文には、「維時明和三年龍集柔兆閹茂太簇上澣」と書かれています。太簇が1月を意味しますので、9月ではなく1月が正しい月となります。

 お詫びして訂正いたします。その他お気づきのことがございましたら、メールにてご連絡頂けますと幸いです。

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