2013年度

講義情報(2103)

5月27日~5月31日

微分方程式 (5月27日):
斉次線形常微分方程式の解空間の次元がシステムサイズと等しいこと。
ロンスキアンが満たす微分方程式と、基本解行列の定義まで。

解析学IIIA (5月27日):
ガンマ関数のハンケル型積分表示の話の残り。
ゼータ関数の定義。フルヴィッツゼータの積分表示と、ハンケル型積分表示まで。

微積分I (5月28日):
微分可能性の言い換えの復習。ランダウの o 記号の導入。
テイラー展開の動機付けと係数の予想。この話のなかで高階導関数の記号を導入。
テイラーの定理。剰余項はラグランジュで、証明はプリントにして配布。
最後に、C^{n} 級の定義をして、漸近展開の公式の証明の方針を述べて終了。
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5月20日~5月24日

微分方程式 (5月20日):
正規型の連立常微分方程式の解の存在と一意性について。
ベクトルのノルムを導入すれば、
積分の評価に必要な不等式(ノルムを積分のなかに入れる)を使って、
単独のときと同様に証明できる。
特に線形の場合は、初期値問題の解が任意の初期値に対して一意的に存在する。

解析学IIIA (5月20日):
ガンマ関数の関数等式(z と 1-z をつなぐもの)。
ガンマ関数の積分表示、ふつうのものとハンケル型。
ハンケル型については途中まで。

微積分I (5月21日):
極大・極小の定義。微分可能な点で極値をとるなら微分係数はゼロであること。
ロルの定理(閉区間で連続な関数は最大値・最小値を持つことは認める)と、
それを使った平均値の定理の証明まで。
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5月5日〜5月17日

5月5日は祭日のため、5月6日に振り替え。二週間分をまとめて。

微積分I (5月13日):
初等関数について。逆三角関数の定義。
初等関数の導関数の計算を順に実行した。
逆三角関数については時間切れなので次回に。
(メモ:初回のレポートで「高校で学んだ微積分について疑問に思ったことは?」
とアンケートをとったら、「なぜ sinx の微分が cosx になるのか分からない」
という感じの回答があった。)

微分方程式 (5月6日・12日):
5月6日は正規型の1階の方程式の初期値問題の解の存在定理。
5月13日は、解の一意性と、初期値に関する(リプシッツ)連続性の証明。
途中でグロンウォールの不等式の簡単な場合も証明した。

解析学IIIA (5月6日・12日):
5月6日は余接関数の部分分数展開。
5月12日は最初に正弦関数の無限積表示の証明。
次にガンマ関数の定義から種々の表示、基本的な関数等式(1ずらし)の証明まで。
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4月22日~5月2日

4月23日の微積分Iは健康診断のため休講、4月29日は祭日のため講義はなし、
なので、この二週間分をまとめて。

微分方程式 (4月22日):
1階の正規型常微分方程式で可解なものの解き方。
変数分離型、同次型、線型方程式の三つの場合に。

解析学IIIA (4月22日):
関数項級数の対する Weierstrass の M-判定法。
無限積の収束、無限積の絶対収束の定義。絶対収束する無限積は収束すること。
関数の無限積に対する M-判定法は statement だけ述べて、証明はプリントで次回配布。

微積分I (4月30日):
レポートを返却。
講義は微分可能、微分係数、導関数の定義から。
微分可能性の言い換え(1次近似ができること)の同値性の証明。
微分操作の基本的な性質は、教科書を参照。
合成関数・逆関数の微分の公式の精密な証明はプリントで。
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4月15日~19日

2013年度の担当講義は、微積分I(春A,B,C, 数学対象)、微積分II(秋A,B,C, 数学対象)、微分方程式(春A,B, 秋A,B)、解析学IIIA(春A,B,C, 大学院)、解析学IIIB(秋A,B,C, 大学院)、数学セミナーB(秋A,B,C, 大学院教育研究科)です。シラバスはここここから。

今年度から、講義ごとではなく週ごとに講義情報を掲載します(作業を簡易化するため)。

微分方程式(4月15日):
常微分方程式の定義と1階正規型方程式の幾何学的意味(解=積分曲線)。

解析学IIIA (4月15日):
複素関数列の広義一様収束の定義。
正則関数の広義一様収束極限は正則であることの証明。

微積分I (4月16日):
初回なのでガイダンス。大学での数学の勉強では「とは」と「なぜ」がキーワードであること。
関数の連続性の定義(イプシロン・デルタによる正式な定義は春学期の後半で)、
閉区間上の連続関数の性質(中間値の定理、最大値・最小値の存在)、
中間値の定理の応用として、有界閉区間上で(狭義)単調増加な連続関数の値域が、
ふたたび閉区間となること(証明はプリントで)、
逆関数の定義とその連続性についてもプリントで。
レポート課題を出した。締切は22日。

追記:微積分I のレポート問題は次の通り。
(1) 閉区間[a,b]において(狭義)単調増加な関数は1対1であることを示せ。
(2) 閉区間[0,1]を定義域とする(狭義)単調増加な関数 f であって、
その値域が[f(0),f(1)]でないものの例を挙げよ。
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