研究ブログ

ミネラルたっぷり!ベルギー名物ムール・ナチュール

 

 

ベルギー名物ムール貝が

美味しい季節となりました。

 

今回は、

「これぞベルギー料理の真骨頂!」

ならぬ、

 

「大陸ケルトの海人料理の真骨頂!」

 

ではと思われる、

世界のグルメが唸るフランス料理、

「ムール・ナチュール」のレシピです。

 

ちなみにナチュールは

フランス語で「自然」、

この場合は「自然のままのムール貝」

という意味です。

 

ところで、

 

「ムール貝」を初めて筆者が口にしたのは、

留学先のカナダにて

大好きな「赤毛のアン」の故郷である

プリンス・エドワード島を旅した時です。

 

英語で「マッスル」と呼ばれるムール貝は

オマール海老と並ぶ当地の名物だったので、

気軽な地元の専門店に入り、

一番シンプルなものを注文しました。

 https://www.tourismpei.com/mussels-recipes

 

これが…

 

ほっぺたが落ちるほど、

美味しかったのです!

 

味付けはたっぷりバターとニンニク、

パセリのかかったムール貝料理でした。

 

いわゆる日本の

「アサリの白ワイン蒸し」と

同じですよね。

 

これだけでも、

十分にシンプルだと思います。

 

あまりに美味しかったので、数年後、

百貨店のカナダ物産展で見かけた

冷凍ムール貝を

 

親戚に食べてもらったら、

一同で喜んでくれました。

 

日本は周囲を海に囲まれて、

これほど海の幸に恵まれているのに、

なぜかムール貝はあまり

見かけませんよね?

 

そこで少し調べてみたところ、

日本には元々生息しておらず、

 

外来種である同じイガイ科の

「ムラサキイガイ(チレニアイガイ)」が

一番近い種なのですが

 

天然のものは食物連鎖による

「貝毒」を持っている可能性があり、

食用にはできないようです。

 

むしろ、今回ビデオ中にも登場する

紐状の「足糸(そくし)」が

あまりにも丈夫すぎて、

内湾や港や岩礁にびっしりとついてしまい、

 

 日本では「外来種ワースト100」に挙がる

「汚染生物」であるようです。

 

ですが、その強力な付着性が注目され、

水中接着剤の開発に貢献したり、

 

赤潮を発生させるプランクトンを

摂食する習性を利用して、

海水の浄化能力が高く評価されている

一面もあります。

 

今では食の西洋化が進んで、

「ムール貝」料理を高級レストランで

見かけるようになりましたが、

 

もちろん食用として養殖され、

流通しているものです。

 

まだ国内では、

流通が少ないこともあって、

なかなか庶民の口に気軽に入る

食品ではないかもしれませんが、

 

大手スーパーでは、

輸入冷凍食品として、

比較的安価に販売されている例も

あるようです。

 

また日本なら、

周囲で手に入れやすいアサリなどを、

洋食風に調理して、

試してみるのも良いかもしれません。

 

実はヨーロッパのムール貝も、

1パック=1kg=500円が目安で、

 

小さな子供からお年寄り、

妊娠中のお母さん、

 

庶民から富裕層まで、

誰にでも日常的に親しまれている

郷土料理であり、

また滋養強壮食でもあります。

 

ムール貝はタンパク質・脂質・炭水化物という

「三大栄養素」の他に、

 

旨味成分を含んだ必須アミノ酸た、

葉酸、カリウム・鉄・亜鉛、

ビタミンB2、B12、ヨードを豊富を含むうえ、

 

低脂肪、低カロリーで

ダイエット中の食事にもぴったりです。

 

毎日の生活の中では

決して安い食材とは言えませんが、

旬の時期には、

大いに海の恵みを謳歌します。

 

ちなみに、月の名前に"R"がつくのが

ムール貝の食べごろと言われ、

9月~4月がそれに当たります。

 

そして、現地の人にとって、

なんと標準は1kg=1人分です。

ビデオ中の鍋一杯で

こちらでは2人分となります。

 

筆者は最初、そのボリュームに

圧倒されてしまいましたが、

食べるのは身だけなので、

今では丁度よい量だと思っています。

 

なんと言っても地元のこだわりは

その新鮮さとジューシーさですから、

 

水も油も調味料もワインも一切使いません。

しかも火を入れすぎず、

食べる時にフォークも使いません。

 

フランス料理のトップシェフでも

ムール貝を食べる時だけは

そうなのです。

面白いこだわりですよね。

 

ムール料理は地元の人達にとって、

小さい頃から幸せな食卓を囲んだ、

そのままで美味しい

ヨーロッパの伝統家庭料理です。

  

===

レシピ

===

 

ミネラルたっぷり!ベルギー名物ムール・ナチュール

 

 

 Youtubeで観たい方はこちら

https://youtu.be/kcMM7ou6RzE

  

【材料】(1人分)


・タマネギ 中1個

・セロリ  1本

・ムール貝 1kg

 

【作り方】

 

1,ムール貝をきれいな冷水に入れ、1時間位置いておきます。

 (砂場で生活しているアサリと違い、特に砂抜きの必要はありませんが、念の為パックから出したあと少し置くようにしています。)

2,調理する貝を選びます。貝を同時に殻についた汚れや、岩場に張り付くために貝が出している繊維を取り除きます。殻が割れておらず、しっかりと閉まっている貝なら安全です。

3,タマネギを輪切りにして、セロリも小さく切ります。

4,大鍋を強火にかけ、野菜の固いものから順に入れていき、最後にムール貝を入れます。蓋をして5分ほど待ちます。野菜とムール貝からスープが出てきます。

5,一度蓋を開けて中味を上下に返して火を通します。その後3~5分ほど待ちます。

6,ムール貝の身がほどよくプリプリになったところで出来上がりです。熱しすぎると身が縮んでしまいますので、注意してください。

 

【ポイント】

 

自然の味そのままの「ムール・ナチュール」は、バリエーション豊かなムール貝料理の基本メニューです。フレッシュなムール貝はそのままで十分美味しいですが、時には以下の調味料やハーブ類を組み合わせて、味付けするのも良いでしょう。

 

・コショウ

・バター

・ハーブ・ド・プロヴァンス

・白ワイン

・ニンニク

・パセリ

・ネギ

・エシャロット

・バジル

・ニンジン

・トマト

・生クリーム

・レモンやライムなどの柑橘類

 

以下に現地でよく知られているメニューの一例を紹介します。

  

・ムール・マリニエーズ(オニオン・セロリ・タイム・ローリエ)

・ムール・ア・ラ・ピエール・トラピスト(野菜・トラピストビール)

・ムール・オ・キュリー(長ネギ・白ワイン・カレーパウダー・生クリーム)

・ムール・ピコン(コショウ・タバスコ)

・ムール・ベル・エポック(ベルギービール・サフラン)

・ムール・オ・ヴァン・ブラン・エ・ア・ラ・クレム(野菜・白ワイン・生クリーム)

・ムール・オ・ロクフォー(チーズ)

・ムール・ア・ラ・ビエール・ブランシュ・エ・オ・クレソン(白ビール・クレソン)

・ムール・グランメール(セロリ・ニンジン・パセリ・タマネギ・ニンニク・ベーコン・コショウ・生クリーム)

 

バストーニュの有名レストランLEOのレモン風味生クリーム仕立てのムール貝 

https://www.travel.co.jp/guide/article/8748/

 

  

=====

関連ページ

=====

 

◆Mapleの公式ブログ

https://researchmap.jp/maplegarden


◆Facebook「アトリエ メープルガーデン」

https://www.facebook.com/maplegarden369


◆Facebook「日本比較神話学会」

https://www.facebook.com/JapanMyths

 

◆Youtube「医食同源レシピ☆ビオキッチン」

https://www.youtube.com/channel/UCP4wV8wD2t141iWwBmWxK9w

 

◆色と光のアトリエ メープルガーデン

https://maplegarden.base.shop/


◆Instagram

準備中


◆Twitter

準備中

 

=====

  

【タグ】

二十四節気, 七十二候, 暦, カレンダー, 季節, 伝統, 四季, 風物詩, 春, 夏, 秋, 冬, 日本, 旧暦, 太陰暦, 太陽, 月, 行事, 伝統料理, 食品, 歴史, 旬