日誌

川崎市ヘイトスピーチに対する罰則付き条例に賛成してください

2010年以降台頭した、主に在日コリアンを対象とするヘイトスピーチデモは、2016年のヘイトスピーチ解消法の成立後も、社会に大きな害悪をなしています。その理由の一つはヘイトスピーチ解消法には、罰則規定がなことです。

川崎市は、ヘイトスピーチに対する罰則付きの条例を設定しようとしています。現在パブリックコメントを募集中ですが、この条例に反対する人々から多くの意見が来ると、うまく行かないかもしれません。全ての人の人権が守られる社会のために皆さんのパブリックコメントを寄せてください。



日本社会でヘイトスピーチが蔓延する理由は、「差別は悪だ」という世界的に共有されている倫理が、日本社会全体を覆っていないからです。ヘイトスピーチをする人々は「議論に持ち込めれば差別をしても良い」と主張します。すでに数百年の歴史を持って疑問の余地がないものである人権概念でも、議論に持ち込めばどうにでもなると考えているのです。

そうなれば、差別の対象は在日外国人ばかりでなく、女性、性的マイノリティ、障害者、被差別部落、経済的弱者に及ぶことが必然的で、既にそれは起きています。彼らは常に、「いやこれは差別ではない、私は議論しているだけだ」といいます。それが現代の差別です。

つまりヘイトスピーチは、在日外国人の問題ではなくて日本社会の問題なのです。私たちの国が、憲法に定められた人権概念に依拠した、民主主義国家であるかどうかが問われています。この条例は、日本の正念場だと思います。ぜひ成立させたいのでご協力ください。

ご参考になるように意見の例を書いておきます。意見はひとつずつ送ってください。違う論点なら複数カウントされます。↓


(意見の例)
・「差別を禁止し、罰則を設けた条例に賛成します。」

・「川崎市の条例案に賛成します。」

・「罰則を設けて実効性の確保をしたことを賛成します。」

・「差別防止対策審査会の意見を聴いて市長が勧告、命令を出し、命令違反の場合に罰則の対象とする仕組みを支持します」。

・「差別防止対策審査会の設置に賛成します。委員には当事者を入れてください。」

・「インターネット対策に賛成します。禁止し罰則の対象にしてください。」

・「不当な差別的取扱いの禁止条項に賛成します。ただし、取扱いのみならず、差別的言動も禁止の対象として下さい。」

・「条例素案に賛成します。ただし、類型要件の「本邦の域外へ退去」は狭すぎるので、最低限、「地域社会からの退去」、もしくはヘイトスピーチ解消法の条文通り「地域社会からの排除」としてください。」

・「不当な差別的取扱いの禁止条項に賛成します。ただし、取扱いに限定せず、差別的言動も禁止の対象としてください。性的マイノリティやアイヌ民族、被差別部落出身者などへの差別的言動についても立法事実があります。障がい者基本法やアイヌ民族施策推進法、部落差別解消法における「差別」には差別的言動も含まれているのに、言動を禁止の対象からはずすのは不整合です。」

・「不当な差別的取扱いの禁止条項に賛成します。ただし「本邦外出身者に対する不当な差別的言動」の定義がヘイトスピーチ解消法第2条に規定するものでは狭すぎます。ヘイトスピーチ解消法の附帯決議には、オーバーステイの人に対するヘイトスピーチも許されないとされています。在留資格は問わないなどと条文上明記してください。」

・「不当な差別的取扱いの禁止条項に賛成します。ただし「本邦外出身者に対する不当な差別的言動」の定義がヘイトスピーチ解消法第2条に規定するものでは狭すぎます。国会の審議の過程では、オーバーステイの人や、アイヌ民族などに対するヘイトスピーチが対象外になってしまうことが指摘され、付帯決議に、憲法や人種差別撤廃条約の精神にかんがみた、適切な対処が盛り込まれました。オーバーステイの人や、アイヌ民族へのヘイトスピーチも対象にしてください。