オルソケラトロジーが近視進行を抑制する理由
自治医科大学附属さいたま医療センター眼科では、
オルソケラトロジーと0.01%アトロピン点眼液の併用による近視進行抑制治療
の研究をしています。
オルソケラトロジーが近視進行を抑制する理由をお示しいたします。
レンズの中心から入った光は一点で焦点を結びますが、周辺部から入った光は前焦点と後焦点に分かれて焦点を結びます。これを軸外収差と呼びます。軸外収差は周辺部にいくほど大きくなります。上図では、前焦点が緑線、後焦点が赤線で示されています。
近視無矯正の場合、遠方視時に網膜中心部および網膜周辺部の前焦点・後焦点はともに網膜より前方に結ぶため、ぼやけて見え、生活に支障があれば矯正が必要です。
メガネによる近視矯正の場合、網膜中心部は前焦点・後焦点ともに網膜上に結びますが、網膜周辺部では後焦点が網膜より後方に結ぶため、近視進行(=眼軸長伸展)を刺激します。
オルソケラトロジーによる近視矯正の場合、角膜の中心部のみを偏平化させ角膜の周辺部は近視無矯正の状態のままであり、網膜中心部は前焦点・後焦点ともに網膜上に結びますが、網膜周辺部の前焦点・後焦点はともに網膜より前方に結ぶため、近視進行(=眼軸長伸展)を刺激しません。
そのため、メガネによる近視矯正に比べ、近視進行を抑制すると考えられています。
この近視進行抑制研究の参加者を一般募集しております。
*参加者の募集は定員に達したため、平成28年12月31日をもって終了致しました。
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