研究ブログ

2021年6月の記事一覧

フレンチ流!シンプル生活はじめよう(後半)

 

 

 そうは言っても、

 私がヨーロッパに来て

 なるほどと思ったのは、

 

 ここは日本に比べて資源豊かで、

 自給率も高いです。

 

 


ストレスフリー環境で暮らす牧草牛たち YOSHIKO MATSUDA©

 

 例えば総合食料自給率で見ると、

 生産額ベースで

 フランスが83%、日本は66%です。

 

 さらに、

 

 熱量で換算する

 カロリーベースでは、

 フランスが130%、日本は38%で、

 「先進国の中で最低の水準(1)」です。

 

画像転載 農林水産省「我が国と諸外国の食料自給率」

https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/013.html

 

 このデータを見ただけでも、

 日頃から強烈なほど

 「食」へのこだわりが強い

 こちらの人から、

 

 「そんなことがあって良いのか!」

 

 と、怒られてしまいそうですが、

 

 どうも、この70%の差がそのまま、

 

 「食に対する国民の意識の違いでは?」

 

 と、思わせられるふしもあります。

 

 最近は、そんな、

 

 「自分たちが一番!」

 

 と言う愛国心を隠さない

 フランス文化圏の人々にも、

 

 繊細に手をかけられ、

 飼育された「神戸牛」をはじめとした

 「和牛」ブランドへの認知が

 広まりつつありますが、

 

 実はその生産国日本でさえ、

 「和牛」を口にできる機会は

 随分と少なくなりました。

 

 野菜も同様で、

 実は日本のスーパーで手に入るのは、

 限られた選択肢でしかありません。

  

 筆者も日本人として生まれたからは、

 「和食」は世界に誇れる文化と

 誇りに思います。
 

 懐かしい祖国の伝統食は、

 他のどんな国の料理にもかえがたい

 幼い頃からの思い出と共に、

 身体が覚えた愛着があります。

 

 出汁の「うま味」が染み込んだ

 煮付け料理も、

 

 炊きたてをふっくら握った

 おにぎりも、

  

 シンプルなのに、

 そのままでも味わいに深みがあって、

 この上なく美味しいです。

 

 ところが、そんな私でさえ、

  2~3年ヨーロッパに暮らした頃、

 日本の食品市場への素朴な疑問と、

 違和感を覚えるようになりました。

 (これは北米では気付かなかった事です。)

 

 それは、

 

 ・スーパーに並んでいる肉や野菜の選択肢が少なすぎること。

 ・それぞれの食材の味が薄いように感じてしまうこと。

 ・冷凍輸入品が多く、素材本来の良さが失われてしまっていること。

 ・日本のいわゆる「洋食」は、表面を真似た似て異なる食事であること。

 

 を、目の当たりにしたからです。

 

 そんな筆者自身は、

 祖母がおやつに作ってくれた

 「卵焼き」の手伝いから始め、

 7歳頃から時々料理をしていましたが、

 

 基本的には家庭科の調理実習や、

 地域の子ども料理教室で

 基本を数回教わっただけの、

 ごく普通の主婦です。

 

 だから偉そうなことを言うつもりは、

 まったくありません。

 

 それでも、私なりの主婦目線で見た時、

 

 日本のスーパーが

 日常的に扱っている定番食材が、

 そのまま今の日本人の食環境かと思うと、

 

 一般市民でしかない筆者でさえ、

 正直、日本の食糧事情を

 疑問視せざるを得ません。

 

 これでは、

 

 ちょうど私と同世代にあたる

 日本の将来を担う子どもたちを育てる

 お母さんたちが、

 

 せっかく毎朝早起きして、

 愛情を込めて作ったお弁当も、

 残念ながら100%の

 本領発揮ができていません。

 

 せっかく家族揃って食卓を囲み、

 楽しい時間を過ごせても、

 

 それが家族の心と健康を

 保障するものでなければ、

 そもそも意味がないのです。

 


家族の笑顔が一番! 

 

 私がここでみなさんに

 お伝えたいことは、

 誰でも実践できると思われる、

 ごくシンプルなことです。

 

 例えば、


 調味料の代表である
砂糖や塩の場合、

 精製されたものは避け、

 自然のものを選ぶとか、

 塩とコショウを自動的に

 セットで考えるのをやめ、

 料理別に使い分けること、


 「てりやきソース」

 「そうめんのつゆ」

 「レンジでチン」

 

 と言った、お手軽市販製品に

 簡単に頼りすぎないこと、

 

 そして有機栽培であれば、

 昔ながらの品種を選ぶという、

 

 難しい知識は一切不要の

 本当に簡単なことです。

 

 グルメである必要も

 洋食である必要もありません。

 

 憧れのデパ地下の高級惣菜や

 本格フレンチ・レストランも良いけれど、

 それは私たちが自給力が低い国の

 立場の弱い消費者だからであって、

 

 現地の地元の人たちや、

 現地の人に食事を提供するシェフは、

 日本の私たちの想像を超えた鋭い観察眼で、

 少し違う見方をしています。

 

 これまでの常識や思い込みから

 少しだけ視点を変えて、

 昔ながらの伝統を再確認するだけで、

 家族の健康を守るために、

 日々、工夫できることがある、

 というシンプルな気付きです。

 

 日本も近年、

 ヨーロッパやアメリカに次いで

 オーガニック食材への関心が

 高まりつつありますが、

 

 日本で「有機」を名乗るには、

 JAS法により登録認定機関の

 検査・認証を受け、

 

 「有機JASマーク」を

 付けることが義務付けられます。

 

画像転載 農林水産省「有機食品の検査認証制度」

https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/yuuki.html

 

 この制度は2000年7月16日から

 強制法として施行されていますが、

 

 有機農産物と有機農産物加工食品、

 有機畜産物、有機飼料が対象で、

 その他の洗剤やコスメティック類は

 含まれていません(2)。

 (2021年6月現在)

 

 また現実の生活の中で、

 有機製品だけでやっていくには、

 まだまだ体制が整っておらず、

 コストがかかりすぎる問題もあります。

 

 だからこそ、

 

 有機製品だけにこだわらなくても、

 法整備を待たなくても、

 身の回りのことから、

 今すぐ・誰でも・かんたんにできる、

 

 フレンチ流シンプル生活、

 あなたも始めてみませんか?

 

【参考資料】

今回の記事執筆にあたり、以下のサイトを参考にさせて頂きました。


⦁ 農林水産省「食料自給率とは」知ってる?日本の食料事情
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/

http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/011.html
(参照2016-02-15/2021-07-06)

【脚注】

(1)

⦁ 農林水産省『諸外国の食料自給率等』

https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/attach/pdf/013-2.pdf
(2021-07-06)

⦁ https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/013.html

(2021-07-06)

 

(2)

農林水産省「有機食品の検査認証制度」

https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/yuuki.html

(2021-07-07)

 

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