Researchlog by Noriko Arai

2009年4月の記事一覧

意外なResearchmap活用法

今朝、リビングに置いてある我が家のパソコンの前に18歳の娘が座って、何か検索している様子。
後ろからのぞいてみたら、なんと彼女が開いていたのはブックマークされていたResearchmapでした。
私「Researchmapで何してるの?」
娘「うーん、心理学ってどんな先生がいて、どんな勉強するのかな、と思って調べてるの」

娘は川浦先生のマイポータルを熟読しながら
「『なぜ人々は他人のブログを読むのか』っていうのは心理学の研究分野なんだね。おもしろそう・・・」とつぶやいておりました。

確かに、高校生の頃、進路を決めろといわれても、法学・心理学・社会学・教育学なんて高校の科目にないから、一体何をするかわからないまま偏差値と大学の名前で受験校を決めてました。遠くない将来に、高校や予備校の先生が
「まずはResearchmapで検索して、自分の進路を考えるように」
と言ってくれる日が来るかもしれませんね。

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Tea Time

今年度、国際基督教大学にてOthmer記念客員教授として招いていただいています。
それぞれの大学には固有の文化がありますが、ICUは特にユニーク。
本日は、学長の鈴木先生主催の「Tea」つまりお茶の時間が開かれました。テーブルの上にはショートケーキやチョコレートケーキのほかに、山盛りのフルーツにクッキーなどなど。お茶をサーブしてくださる蝶ネクタイの方もいて、たいへん優雅なお茶の時間でした。

そして、教授会の前には皆で静かに祈りの時間を持ち、すべての議事は日本語から英語への同時通訳が入ってました。

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藤原科学財団50周年記念講演会

王子製紙社長だった藤原銀次郎氏は、1938年(昭和13年)、私財を投じて藤原工業大学(現慶応義塾大学理工学部)を創設、また共立女子大学への寄付するなど育英事業に尽力されました。そして、満90歳のときに私財1億円を寄付して創設したのが藤原科学財団です。その藤原科学財団が50周年を迎え、記念講演会が開催されました。

そんな伝統ある財団の50周年に私などがパネラーとして登場するのはあまりに場違いですが、たぶん、「身近な科学」とか「文系と理系の狭間」という文脈で選んでいただいたのかと思います。(あるいは、単なる誤解で選ばれたのかも絵文字:うーん 苦笑
ご一緒させていただいた、村山斉さんと束村博子さん、コーディネーターの読売新聞の柴田さんは、全員同年代で話がはずみ、楽しくお話させていただきました。

あまりに楽しくて、何を話したのかよく覚えておらず・・・近日中に読売新聞で記事になるのが、やや恐ろしい私です。
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「人」を探すということについて

「人を探す」という言葉は主として2つの意味をもちます。
ひとつめは、特定の人を探す場合。名前を度忘れしちゃったけど、あの人、どんな人だったっけ?とそういう場合ですね。あるいは特定の人に関連して、その人に関する事物を探す、ということもある。これは、現在、多くの電子アーカイブや検索によって解決されつつある人探し。

もうひとつの人探しは、「こんなイメージの人を探したい」という場合。
たとえば、「20代後半から30代前半くらいで、勢いのある研究者で、分子生物学分野で次に「来る」感じの人」とか「文章を書くのがうまくて理科コミュニケーションにうってつけ、という女性研究者」というのを探したい、っていう場合ですね。生涯の伴侶を探す、というのも、後者に分類される人探しでしょう。

人探しのうちの後者、つまり「もやもやしたイメージ」の人探しをコンピュータに手伝わせるにはどしたらよいのでしょう。そしてその精度を上げるには?
Researchmapの画面を眺めながら、そんなことを考える今日この頃。
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デジタル台風またはモジュールの設置方法

北本さんのまねをして、私も自分の研究ブログの横にデジタル台風のブログパーツを設置してみました。
これから夏に向かってどんなアクティビティが発生するか、楽しみです。(って、台風それ自体はあまりうれしくないけれど。)

ブログパーツを日誌の横にきれいに置くにはコツがあります。そのコツをご紹介。

  1. (CV以外のページの)右上にある「セッティングモード」をクリックすると、ページを編集するモードに切り替わります。
  2. ページの上方に「モジュール追加」のセレクトボックスが表示されます。そこからブログパーツを選びます。
  3. ブログパーツの中から「台風情報」を選択します。
  4. ブログパーツの右上のスパナボタンを押すと、実際にどのように表示されるかを確認できます。
  5. モジュールの上についているバーをつかんでドラッグ&ドロップで希望の位置まで移動させます。私の場合は、研究ブログの右横に置きました。
  6. このままでは、ブログパーツが右横にはみ出して、横スクロールしないと見えません。ですので、研究ブログの横幅をコントロールしたいと思います。
  7. 研究ブログの右上のスパナボタンを押して編集を始めます。上に並んでいるタブから「ブロックスタイル」を選択し、次に「一般」のタブを選択します。
  8. ブロックスタイルの一般を使うと、ブロックの設置位置、横幅の制御ができます。私は、最小幅を400に設定し、左余白を0にしてみました。
  9. このようにすれば、スクロールなしにきれいにモジュールがはまります。
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読売新聞朝刊:「フロント4」科学の語り部

読売新聞文化面のフロント4で取り上げていただきました。
「数学の論理性 社会に活用」

私が説明した「円周率が3.から始まる理由」は以下の4点から構成されていました。
  1. 円周率とは円周の長さと直径の比の値である。よって、直径1の円の円周の長さが3より大きく4より小さいことを示せば、円周率が3.から始まることが示される。
  2. この円に内接する正6角形について考える。この正六角形の一辺の長さは円の半径に等しい。よって、この正六角形の周の長さは3に等しい。円周は正六角形の周よりも長い。よって、円周率は3より大きい。
  3. この円に外接する正方形について考える。この正方形の一辺の長さは円の直径に等しい。よって、この正方形の周の長さは4に等しい。円周は正方形の周よりも短い。
  4. 以上により、円周率は3より大きく、4より小さい。
なのですが、記事は(たぶん字数の制限から)「3」のポイントしか説明がありませんでしたので、いくつか疑問のメール・ご意見をいただきました。
なかなかインタビューで数学の内容を正確に伝えることは難しいですね。私も、もっと修行しなければと思いました。
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Researchmap登録者100名を超える

Researchmapの登録者が100人を超えました。
β版公開が4月3日でしたので、(いちおう)10日間での達成ということになります。

この10日間でいただいたご意見の中で、最も多かったのが次の2点です。
  1. CiNii以外の論文データベースとも連携してほしい(例:Pubmed, Sciencedirect)
  2. 科研費や評価用データ等にResearchmapのデータを自動入力させられないか?
ここ数年、研究者はあれこれの報告書や評価データの提出を求められてきましたが、それらは似ているのに、微妙にフォーマットが異なるため、無駄な事務量が増え、大きな問題になっているのです。みなさんからのご意見もそうした状況を映し出しているように思います。
Researchmapがデータベース間のハブ機能を果たすようになると、私自身も研究者として助かります。
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みんなの翻訳公開

東大とNICTが共同開発してきた翻訳支援システム&共同翻訳サイト「みんなの翻訳」が本日公開になったようです。
一昨日のニュースリリースから。
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独立行政法人情報通信研究機構(以下「NICT」という。理事長:宮原 秀夫)と国立大学法人東京大学(以下「東大」という。総長:濱田 純一)は、(株)三省堂の協力のもと、多言語情報流通を促進する総合的翻訳者支援サイト・翻訳情報発信サイト「みんなの翻訳」(http://trans-aid.jp)を世界に先駆けて共同で開発してきましたが、今回、平成21年4月8日に同サイトを一般公開いたします。
 「みんなの翻訳」では、高品質辞書とウェブ上の多様な情報源をシームレスに活用できる翻訳支援エディタQReditを東大図書館情報学研究室(及び連携 研究チーム名大・筑波・岡大)が開発し、翻訳コミュニティ支援と翻訳情報発信基盤、翻訳メモリ共有といった翻訳者支援及び翻訳情報共有の基盤メカニズムを NICT言語翻訳グループが開発し、高度な翻訳支援機能により翻訳者を支援する翻訳情報発信サイトとして実現したもので、高品質辞書の活用に関して(株) 三省堂の協力を得ています。
 「みんなの翻訳」は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの考えに基づき、翻訳情報を共有することで、近年爆発的に活発になっているオンライン個人翻 訳者の翻訳、NPO/NGOによる翻訳の効率改善と発展を促します。翻訳文化を支えてきた出版社による活用も期待できます。また、共有された翻訳情報を利 用することにより、機械翻訳等の言語処理技術の飛躍的発展が期待できます。
 今後は、日英方向に展開して日本発多言語情報提供を活性化させるとともに、ソフトウェアのオープンソース化を通して多様な多言語情報発信を支える翻訳者支援の世界標準としていく予定です。
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「生き抜くための数学入門」6版

拙書「生き抜くための数学入門」の6刷のお知らせが理論社から届きました。
これで5万部を超えたので、ちょっとうれしい。

でも、最近娘がこの本を読んで「あー、これってツボにはまる」とケタケタ笑ってくれているほうが、実感としては、もっとうれしい。

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