研究ブログ

2018年11月の記事一覧

トランプ大統領の人心掌握術の巧妙さを示唆するペンス副大統領の対中批判

一挙手一投足が世界の注目を集めるのが、米国のドナルド・トランプ大統領です。


しかし、トランプ大統領のあらゆる言動が大きな注目を集めているのではなく、時には看過される行動もあります。


日本ではほとんど話題になっていない事柄の一つが、現地時間の11月16日(金)にホワイトハウスで行われた記者会見での、トランプ大統領とマイク・ペンス副大統領のやり取りです。


すなわち、2020年の大統領選挙への出馬の可能性について記者から質問されたトランプ大統領は、質問には直接答えず、会見場にいたペンス副大統領に対して、「マイク、あなたは私の副大統領になるつもりですか」と尋ね、ペンス大統領は即座に起立して手を挙げ、点頭したのです[1]。


ペンス副大統領の態度を見たトランプ大統領は「そうですか。ありがとうございます、分かりました。意外な答えでしたが、大いに結構です」と応じました[1]。


一見すると、トランプ大統領とペンス副大統領のやり取りは、来るべき2020年の大統領選挙に向けて、再び「トランプ大統領・ペンス副大統領」の組み合わせで出馬する可能性を示す一幕であったと考えられます。


その一方で、前回の大統領選挙中の2016年10月に共和党の大統領個であったトランプ氏がテレビ番組『アクセス・ハリウッド』の司会者に卑猥は発言をしたことが明らかになると、副大統領候補であったペンス氏は「事態を黙認できない」と発言しています[2]。


当時は、事態の収拾のため、トランプ氏に比べて支持の高かったペンス氏が共和党の多数派の意見を代弁する形でトランプ氏を批判したと考えられたもので、最終的にトランプ氏が民主党の大統領候補であったヒラリー・クリントン氏を破って大統領に当選しています。


しかしながら、トランプ氏がペンス氏を信頼しているのでしょうか。トランプ大統領のペンス副大統領に対する信頼の度合いが決して高くないであろうことは、先日のやり取りの中で2020年も副大統領候補として出馬するというペンス氏の答えを「意外な答えでした」と指摘していることからも推察されます。


むしろ、トランプ大統領はペンス副大統領を信頼しておらず、また信頼していないということを具体的な言動によって直接的ないし間接的に示すことで、ペンス氏が自分を裏切れないようにしていると考えられます。


何より、国政の中心である国務長官でさえ任期の途中で交代させるトランプ大統領なのですから、地位は高くとも権力は高くない副大統領を変えることは難しくありません。


しかも、これまで政権を去った閣僚たちの多くがトランプ大統領との意見の相違を理由としていることを考えるなら、もしペンス氏が副大統領の職に留まることを願うなら、トランプ大統領に忠実であることを示す必要があることは明らかです。


こうした状況を勘案すれば、今年10月以降、ペンス副大統領が中国に対して強硬な姿勢を示す演説を行い[3]、11月のAPEC(アジア太平洋経済協力)の首脳会議でも対中批判を行ったこと[4]などは、ペンス氏がトランプ大統領への忠誠を明示した顕著な事例となるでしょう。


トランプ大統領の人心掌握の術は、思いの外巧妙なのかも知れません。


[1]Is Mike Pence Loyal? Trump Is Asking, Despite His Recent Endorsement. The New York Times, 16th November 2018, http://www.nytimes.com/2018/11/16/us/politics/mike-pence-trump-administration.html (accessed on 30th November 2018).
[2]Donald Trump's running mate Mike Pence 'offended' by sexual assault remarks. Independent, 8th October 2016, https://www.independent.co.uk/news/world/americas/us-elections/donald-trump-mike-pence-sexual-assault-statement-tapes-us-election-2016-read-latest-a7352096.html (accessed on 30th November 2018).
[3]Vice President Mike Pence's Remarks on the Administration's Policy Towards China. Hudson Institute, 4th October 2018, https://www.hudson.org/events/1610-vice-president-mike-pence-s-remarks-on-the-administration-s-policy-towards-china102018 (accessed on 30th November 2018).
[4]Remarks by Vice President Pence at the 2018 APEC CEO Summit | Port Moresby, Papua New Guinea. The White House, 16th November 2018, https://www.whitehouse.gov/briefings-statements/remarks-vice-president-pence-2018-apec-ceo-summit-port-moresby-papua-new-guinea/ (accessed on 30th November 2018).


<Executive Summary>
President Trump and His Skilfull Way of Winning the Hearts and Minds of His Cabinet Members (Yusuke Suzumura)


After October 2018, US Vice President Mike Pence shows his negataive attitude toward China. We have to pay our attention to Presint Trump's skilful way of winning the hearts of his cabinet members, since once Mr. Pence was not a loyal member of the cabinet.

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【記事掲載案内】必然性なき2025年大阪万博のいかし方(WEBRONZA)

昨日、朝日新聞の言論サイト「WEBRONZA」に私の最新記事「必然性なき2025年大阪万博のいかし方」が掲載されました[1]。


今回は2025年に開催されることが決まった #大阪万博 について、開催の必然性の乏しさがもたらす問題点とよりよい万博のための方策を検討しています。


会員限定の記事のため、全体の一部のみの公開となりますが、ぜひご覧ください。


[1]鈴村裕輔, 必然性なき2025年大阪万博のいかし方. WEBRONZA, 2018年11月28日, https://webronza.asahi.com/poli…/articles/2018112700001.html.


<Executive Summary>
Announcement of Articles: What Is the Important Element for the OSAKA EXPO 2025? (Yusuke Suzumura)


My articles entitled with "What Is the Important Element for the OSAKA EXPO 2025?" is run on the WEBRONZA on 28th November 2018. In this articles I examine the most important viewpoint for the OSAKA EXPO 2025.

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再び水道法改正を懸念する

一部の報道では、自治体が行う水道事業の運営権を民間事業者に売却するいわゆるコンセッション方式を導入しやすくすることなどを目的とする水道法の改正案が成立する見通しです[1]。


「人口減少に伴う水の需要の減少、水道施設の老朽化、深刻化する人材不足等の水道の直面する課題に対応し、水道の基盤の強化を図る」[2]とされる水道法の改正の問題点についてはすでに本欄の指摘するところです[3]。


すなわち、民営化が成り立つのは政令指定都市などの人口の多い地域に限られる可能性が高く、利用者数や利用量の減少に直面する規模の小さな市町村にとっては、具体的な解決策とはならないこと、水道事業の認可や最終的な責任は自治体が持つとされるものの[4]、責任とは何か、あるいは運営権を売却した後も責任を果たせるかは明確ではないこと、あるいは、災害が発生した際に、自治体が民間企業の社員をどの程度まで設備の補修や点検に従事させることが出来るのかも不明瞭です。


また、水道事業の運営権を購入した民間事業者が経費節減と利益の確保のために設備投資を抑制し、老朽化した設備の維持さえ滞る可能性も否定できないのは、水道事業を民営化した英国で水道事業会社が利益の大部分を経営陣への報酬や株主への配当に回し、税金を支払っていないという問題が表面化したこと[5]からも明らかです。


何より、これまでの参議院での審議では、米アトランタや独ベルリンなどでは民営化後、水道料金の高騰や水質低下などを理由に再び公営化されていること[6]をどう評価するかという点が十分に顧慮されていません。


さらに、一部には水道事業の民営化を国鉄の民営化になぞらえる見方があるものの[7]、民営化によって利用者の利便性が低下した郵便事業の実例もあるのですから、公営事業の民営化が良好な結果をもたらすと考えることは安易に過ぎます。


このように考えれば、現在検討されている水道法の改正案を巡って十分な議論が尽くされているとは言い難く、入念な審議が求められることは論を俟ちません。


国会において党利党略、個利個略を超え、一人ひとりの利用者にとって何が求められているかを熟考した議論が求められます。


[1]水道 民間運営容易に. 読売新聞, 2018年11月25日朝刊2面.
[2]水道法の一部を改正する法律案の概要. 厚生労働省, 公開日不詳, https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/dl/193-26.pdf (2018年11月28日閲覧).
[3]鈴村裕輔, 水道法改正を巡る議論で不可欠な視点は何か. 2018年7月6日, https://researchmap.jp/joai5zb7n-18602/.
[4]水道法の一部を改正する法律案. 衆議院, 公開日不詳, http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g19609048.htm (2018年11月28日閲覧).
[5]Private water payouts are a public scandal, says Labour. 11th February 2018, https://www.theguardian.com/politics/2018/feb/10/private-water-payouts-public-scandal-labour-john-mcdonnell (accessed on 28th November 2018).
[6]水道民営化で水メジャー上陸. 日本経済新聞, 2018年11月10日朝刊7面.
[7]西條都夫, 「水のJR」は生まれるか. 日本経済新聞, 2017年4月25日朝刊17面.


<Executive Summary>
Again We Propose the Most Important Viewpoint for Making an Amendment of Water Supply Act (Yusuke Suzumura)


It is reported that a proposal to revise Water Supply Act will pass at both Houses of the Diet. What is the most important viewpoint for the discussion for them is to make regulations to prevent of privatersation of water supply.

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【追悼文】斎藤晢郎先生とのささやかな思い出

去る11月21日(水)、法政大学文学部哲学科元教授の斎藤晢郎先生が逝去されました。享年89歳でした。


分析哲学を専門とされた斎藤先生は1966年4月に法政大学文学部哲学科に着任すると、1970–80年代にかけて矢内原伊作先生、加藤彰俊先生、濱田義文先生、山崎正一先生とともに法政大学文学部哲学科の研究及び教育活動に献身的に取り組まれ、1990年3月をもって定年退職されました。


私が法政大学文学部哲学科に入学したのは1996年4月であったため、斎藤先生から直接の教えを受けることはかないませんでした。


しかし、2000年4月に法政大学大学院人文科学研究科哲学専攻修士課程に進学し、哲学専攻に与えられた専攻室で学術誌『哲学年誌』を読む機会を得た際、私はたまたま斎藤先生の退職を記念し、矢内原先生の逝去を追悼する号[1]を目にしました。


そして、一連の記事や謝辞を通して、おぼろげながらに斎藤先生の人となりを思い描いたものでした。


改めて、斎藤先生のご冥福をお祈りいたします。


[1]哲学年誌. 法政大学大学院人文科学研究科哲学専攻, 21: 1990.


<Executive Summary>
Miscellaneous Memories of Professor Dr. Setsuro Saito (Yusuke Suzumura)


Dr. Setsuro Saito, a former professor of Hosei University, had passed away at the age of 89 on 21st November 2018. On this occasion I remember some episodes with Dr.  Saito.

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【開催報告】法政大学江戸東京研究センターシンポジウム「アートと東京」及び「文学と東京」

2018年11月24日(土)・25日(日)、法政大学市ヶ谷田町校舎において、法政大学江戸東京研究センター第3研究プロジェクト「テクノロジーとアート」のシンポジウム「アートと東京」及び「文学と東京」が開催されました。


今回、11月24日の「アートと東京」で6名、11月25日の「文学と東京」で4名が報告を行い、「アート」と「文学」を手掛かりとして、今日、東京という都市がいかなる文化的意味を持ち得るかが検討されました。
 

各報告の概要は以下の通りでした。


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1. シンポジウム「アートと東京」
1.1. 第1セッション

(1) 荒川裕子(法政大学)/アートを受容する場の多層性
 文化芸術基本法が芸術及びメディア芸術として文学、音楽、美術、写真、演劇、舞踏、映画、漫画、アニメーションなどを例示することを手掛かりに「アート」の概念の射程を検討するとともに、美術館という制度の枠外にあって日本独特の仕組みである「百貨店での美術展」を通して、アートを受容する場の多層性が考察された。


(2) クレリア・ゼルニック(パリ国立美術学校)/Tokyo Underground
「アンダーグラウンド」という語の意味を(1)伝統的な回路とは別の回路で構成・発明・展示されるアート、(2)政治化され、異議申し立てにもなりうるアート、(3)都市の周辺にあって機能性から解放されるアート、の3つに分けるとともに、2005年に東京で結成されたアーティスト集団Chim↑Pomの活動から、東京における「アンダーグラウンドなもの」の可能性を検討した。


1.2. 第2セッション
(1) 小高日香里、北澤ひろみ(東京都現代美術館)/「MOTサテライト」-現代美術とまちとの交わり-
 東京都現代美術館が、2017年春(「往来往来」)、2017年秋(「むすぶ風景」)、2018年秋(「うごきだす物語」)の3回にわたって行ってきた清澄白河における「MOTサテライト」について、開催までの経緯や成果、さらに「まちなかで作品を展示すること」の意義が検討、報告された。


(2) 椿玲子(森美術館)/東京における森美術館のあり方について
2003年に「人びとが同時代の文化を体験し、検証することができる現代アートの美術館」として開館した森美術館について、同館の掲げる目的とこれまでに開催した展覧会の内容の検証を通して、「森美術館の存在することの意義」と「森美術館のできること」の可能性が検討、報告された。


1.3. 第3セッション
(1) 岩井桃子(横浜国立大学)/アートの視点で見る都市の公共空間づくり
都市、建築、アートなどにまたがる催事の企画やコーディネーションを行う報告者が、ロッテルダムビエンナーレ(2005年)における江戸東京に関する展示や江戸東京博物館の「東京エコシティ展」(2006年)など、これまで東京で行ってきた企画や江戸東京に関する催事を紹介しながら、東京における魅力ある公共空間づくりがいかなるものかが検討された。


(2) 古屋俊彦(明治大学)/ネクロポリスとしての東京
 「激しい活動体」という際立った性質を持つものの、長い時間の中での都市としての継続性の不明確さという欠点を抱える東京について、ネクロポリス(埋葬場所)に焦点を当て、一つの巨大な芸術作品として見なすことで新たな意味を与え、機能性や活動とは異なる特徴を見出す試みがなされた。


2. シンポジウム「文学と東京」
2.1. 第1セッション

(1) 中丸宣明(法政大学)/立身出世の都-江戸・東京
 二葉亭四迷の『浮雲』(1887-1889年)や宮崎湖処子の『帰省』(1890年)、樋口一葉の『にごりえ』(1895年)、夏目漱石の『坊ちゃん』(1906年)、『三四郎』(1908年)などの文学作品を通して、上京する青年たちの夢と挫折がどのように「小説」の中で描かれたかが実証的に検討された。


(2) 田中和生(法政大学)/リアリズムの変容-夏目漱石『三四郎』から吉田修一『横道世之介』まで
近代文学を「リアリズム黎明期」(夏目漱石、永井荷風、水上滝太郎)、「リアリズム成熟期」(三島由紀夫、村上春樹)、「リアリズム解体期」(後藤明生、田中康夫、吉田修一)の3期に分け、東京を舞台とする小説がどのように変容してきたかを概観するとともに、文学と東京の関係が考察された。


2.2. 第2セッション
(1) 山田夏樹(昭和女子大学)/「ドヤ街」から読む東京-高森朝雄原作、ちばてつや作画「あしたのジョー」と三島由紀夫「音楽」
 高森朝雄原作、ちばてつや作画の漫画『あしたのジョー』(1968-1973年)と三島由紀夫の小説『音楽』(1964年)が描く「ドヤ街」とを対象に、2つの作品における「ドヤ街」の描写の持つ意味の考察を通して、東京における「下層民」の姿と東京の戦前、戦中、戦後の連続性及び断続性が検討された。


(2) 中沢けい(法政大学)/不定形に広がる東京をどう描くか-東京郊外の物語
 村上龍、村上春樹、島田雅彦らの東京を舞台とした作品や報告者の小説『首都圏』を対象に都心部と都下における物語の特徴の違いが検討されるとともに、無際限に膨張し続けると思われた東京が停滞から縮小へと急速に変化する現実が持つ問題点と可能性が、実作者の視点から考察された。
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2日間の報告と質疑応答を通して、アートや文学の対象となるだけでなく、人々に鑑賞の機会を与え、また新たな創造の契機となる東京の特徴や問題点、さらに今後の可能性が示されました。


<Executive Summary>
Hosei University Research Center for Edo-Tokyo Studies' Symposium "Art and Tokyo" and "Literature and Tokyo" (Yusuke Suzumura)


Hosei University Research Center for Edo-Tokyo Studies held symposium "Art and Tokyo" and "Literature and Tokyo" at Hosei University on 24th and 25th November 2018. In this time 10 speakers will make their presentation concerning on relationships between art and Tokyo or literature and Tokyo.

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【参加報告】東京都立青山高等学校平成30年度第2回学校運営連絡協議会

昨日、13時58分から15時20分まで東京都立青山高等学校校長室において平成30年度第2回学校運営連絡協議会が行われました。


今回は、学校の概況や各学年による現況の報告、そして協議意見の交換が行われました。また、席上、外部委員には平成30年度学校要覧及び平成30年度学習のしおりが配布されました。


学校評価アンケートは昨年度からオンライン上で回答する方法となり、在校生、保護者、教職員、学校運営連絡協議会の外部委員を対象として11月末日から実施されます。


なお、次回の平成30年度第3回学校運営連絡協議会は2019年2月2日(土)に実施される予定です。


<Executive Summary>
The 2nd Meeting of Tokyo Metropolitan Aoyama High School Commission of Management Association of 2018 (Yusuke Suzumura)


The 2nd Meeting of Tokyo Metropolitan Aoyama High School Commission of Management Association of 2018 was held on 24th November 2018.

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平成30年度東京都高等学校文化祭音楽部門第2地区大会

昨日、15時23分から15時33分まで、武蔵野音楽大学バッハザールにおいて、平成30年度東京都高等学校文化祭音楽部門第2地区大会を聞きました。


今回は、出場した24団体のうち、2年連続で最後に出演した青フィルの演奏を聞きました。演奏曲は、ブラームスの大学祝典序曲で、指揮は小田綾音さんでした。


2018年度の青フィルの年間曲である大学祝典序曲は、今年9月に行われた第49回外苑祭コンサートでの均整の取れた演奏からさらに一歩進み、とりわけ木管楽器と中低弦の存在感が高まったことでより奥行きと立体感のある仕上がりとなりました。


その一方で、いずれの楽器も旋律を受け渡す際に前後の楽器の速度感や音色、音質に一体感を欠き、今後の改善が期待されました。


こうした点を勘案するなら、今回の青フィルの大学祝典序曲は、地区音での演奏としては十分な成果を挙げるとともに、今後の演奏会での一層の発展が期待させれるものであったといえるでしょう。


<Executive Summary>
The Second Area Convention of Tokyo Metropolitan High School Culture Association, Division of Musical Arts of 2018 (Yusuke Suzumura)


The Second Area Convention of Tokyo Metropolitan High School Culture Association, Division of Musical Arts of 2018 was held at Bach Saal of Musashino Academia Musicae on 23rd November 2018. The Aoyama Philharmonic Orchestra performed Brahms' Academic Festival Overture. Conductor was Ayane Oda.

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【明日開幕】法政大学江戸東京研究センターシンポジウム「アートと東京」及び「文学と東京」

来る11月24日(土)、25日(日)、法政大学江戸東京研究センター第3研究プロジェクト「テクノロジーとアート」は、法政大学市ヶ谷田町校舎においてシンポジウム「アートと東京」及び「文学と東京」を開催します。


今回は「アート」と「文学」を手掛かりとして、東京という都市がいかなる意味を持つかがが検討されます。


概要は以下の通りですので、ご興味、ご関心のある方はぜひご参加ください。


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法政大学江戸東京研究センター
第3研究プロジェクト「テクノロジーとアート」


シンポジウム「アートと東京」
[開催日]
2018年11月24日(土)


[会場]
法政大学市ヶ谷田町校舎5階マルチメディアホール


[プログラム]
(1)第1セッション[10時30分から12時]
司会:安孫子信(法政大学)
荒川裕子(法政大学)/アートを受容する場の多層性:ケーススターディーから
クレリア・ゼルニック(パリ国立美術学校)/Tokyo Underground


(2)第2セッション[13時から15時]
司会:山本真鳥(法政大学)
北澤ひろみ、小高日香里(東京都現代美術館)/「MOTサテライト」-現代美術とまちとの交わり-
椿玲子(森美術館)/東京における森美術館のあり方について
大澤啓(東京大学総合研究博物館)/地下東京(アンダーグラウンド)の誕生-戦後美術運動と公共空間


(3)第3セッションと総括[15時10分から16時40分]
司会:安孫子信(法政大学)
岩井桃子(横浜国立大学)/アートの視点で見る都市の公共空間づくり
古屋俊彦(明治大学)/ネクロポリスとしての東京


(4)全体討議[16時40分から17時40分]


シンポジウム「文学と東京」
[開催日]
2018年11月25日(日)


[会場]
法政大学市ヶ谷田町校舎5階マルチメディアホール


[プログラム]
(1)第1セッション[12時30分から14時30分]
司会:横山泰子(法政大学)
中丸宣明(法政大学)/立身出世の都-江戸・東京
田中和生(法政大学)/リアリズムの変容-夏目漱石『三四郎』から吉田修一『横道世之介』まで


(2)第2セッションと総括[14時40分から16時40分]
司会:安孫子信(法政大学)
山田夏樹(昭和女子大学)/「ドヤ街」から読む東京-高森朝雄原作、ちばてつや作画「あしたのジョー」と三島由紀夫「音楽」
中沢けい(法政大学)/不定形に広がる東京をどう描くか-東京郊外の物語


(3)全体討議[16時40分から17時40分]


詳細情報
法政大学江戸東京研究センター
https://edotokyo.hosei.ac.jp/news/event/news-20181025172204
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<Executive Summary>
Hosei University Research Center for Edo-Tokyo Studies' Symposium "Art and Tokyo" and "Literature and Tokyo" (Yusuke Suzumura)


Hosei University Research Center for Edo-Tokyo Studies will hold symposium "Art and Tokyo" and "Literature and Tokyo" at Hosei University on 24th and 25th November 2018. In this time 11 speakers will make their presentation concerning on relationships between art and Tokyo or literature and Tokyo.

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中間選挙結果に球団経営者ビクビク

11月12日(月)に発売された日刊ゲンダイの2018年11月13日号に、私が隔週で担当させていただいている連載「メジャーリーグ通信」の第37回「中間選挙結果に球団経営者ビクビク」が掲載されました[1]。


今回は、11月6日(火)に投開票が行われた米国中間選挙の結果が大リーグの経営に与える影響を検討しています。


本文を一部加筆、修正した内容をご案内いたしますので、ぜひご覧ください。


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中間選挙結果に球団経営者ビクビク
鈴村裕輔


11月6日に行われた米国の中間選挙では、トランプ政権の与党共和党が連邦上院の過半数を維持したものの、連邦下院では野党民主党が過半数を獲得した。


上下両院の多数党がことなる「ねじれ議会」となったことで、米国では「トランプ政権は打撃を受けた」といった論調が勢いを増している。


だが、実際の状況は世論とは異なる様相を呈している。


例えば、民主党は「反トランプ」では一致しているものの、「トランプ後」を担えると誰もが認める大統領候補がいないのが実情だ。


また、ヒラリー・クリントン、ナンシー・ペロシ、ジョー・バイデンら党内主流派に対し、民主党系のバーニー・サンダースや、サンダースの影響下にある「民主社会主義」を標榜する勢力が唱える最低賃金の引き上げ、公共投資の大幅増、大学の学費減額、反イスラエルといった政策は、一部の有権者の強い支持を得るとともに伝統的な民主党支持者の離反を招き、党の一体化を妨げている。


何より、内政と外交でいずれも極端な政策を掲げるトランプ政権と対決するには民主党の主張は慎ましく、人々の注目を集めるためには、今後は民主党側も過激な主張をせざるを得ないだろう。


トランプ政権の最も過激な政策の一つがメキシコとの紛争をもたらしている「国境の壁」に象徴される移民の規制だ。


実は、移民の規制そのものは共和党だけでなく民主党の一部からも支持を集めている。そのため、表面的な二大政党の対立にもかかわらず、今後は入国審査の厳格化や国境の警備の厳重化などによって移民の流入数を抑制する方策が強化される可能性が高い。


あるいは、すでに実施されている就労ビザの発給数の抑制の政策が継続されれば、マイナーリーグで働く外国籍の球団職員や審判、さらにマイナー契約で渡米する選手の活動に支障が生じかねない。


さらに、「米国第一」を掲げ、低所得の白人労働者を主たる支持層とするトランプ政権にとって、戦後成長に迫ろうとしている好景気の恩恵から取り残された支持者たちの歓心を得るために、高騰するプロスポーツの入場料の抑制に動くこともあり得よう。


ひとたびトランプがツイッターで「どのプロスポーツも入場料が高い!誰もが見られる料金にすべきだ!」と発言すれば、大リーグを含む米国四大スポーツは採算を見極めつつ、可能な限り迅速な対応を余儀なくされる。


入場料規制は「大企業規制」を掲げる民主党のサンダース系議員も同調しやすい主張だ。それだけに、大リーグの経営者たちは気まぐれな大統領が入場料の一覧表を目にしないことをひたすらに願っているのである。
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[1]鈴村裕輔, 中間選挙結果に球団経営者ビクビク. 日刊ゲンダイ, 2018年11月13日号27面.


<Executive Summary>
MLB Owners Are Afraid of the Result of US Midterms of 2018 (Yusuke Suzumura)


My latest article titled "MLB Owners Are Afraid of the Result of US Midterms of 2018" was run on 12th November 2018. Today I introduce the article to the readers of this weblog.


 

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【開催10日前】野球文化學會第2回研究大会

来る12月1日(土)、私が会長を務めさせていただいている野球文化學會の第2回研究大会が開催されます。


今回は「野球と審判-その不可欠な存在と将来像-」と題し、第1部で3件の研究報告が発表され、第2部のシンポジウムでは基調講演とシンポジウム「野球審判とその課題」が行われます。


詳細は以下の通りとなっておりますので、興味、関心をお持ちの方のご参加をお待ちしております。


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野球文化學會第2回研究大会
「野球と審判-その不可欠な存在と将来像-」


[日時]
2018年12月1日(土)、10時30分から16時10分


[会場]
法政大学市ヶ谷キャンパス


[プログラム]
第1部(10時30分から12時)
一般研究発表(座長:小野祥之[野球文化學會])

第2部(13時から16時)
シンポジウム

(1)主催者あいさつ
野球文化學會会長・鈴村裕輔(法政大学)


(2)基調講演(13時10分から14時)
山崎夏生(日本野球機構)/「私の野球審判論」(仮題)


(3)シンポジウム「野球と審判-その不可欠な存在と将来像-」(14時10分から16時10分)
コーディネータ:鈴村裕輔(法政大学)
報告(1)
吉田勝光(横浜桐蔭大学)/「スポーツ審判・判定を取り巻く状況と研究」

      
報告(2)
菅谷齊(東京プロ野球OBクラブ/共同通信社)/「新聞記者から見た審判」

    
報告(3)
鈴村裕輔(法政大学)/「米大リーグにおける判定へのIT技術の導入状況」


質疑・討論


[参加料]
会員:1000円
非会員:2000円


[詳細情報]
野球文化學會公式ウェブサイト
http://baseballogy.jp/
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<Executive Summary>
The Forum for Researchers of Baseball Culture the 2nd Research Conference (Yusuke Suzumura)


The Forum for Researchers of Baseball Culture (FRBC) will hold the 2nd Research Conference at Hosei University on 1st December 2018. In this time, three research presentations and symposium entitled with "What Is the Issue of the Umpire?" are available.

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