研究ブログ

2012年12月の記事一覧

海洋生物環境研究所での作業

12月18−20日(火〜木)は,新潟県柏崎市にある海洋生物環境研究所へ行き,水槽実験関係の仕事をしてきました。6月につづき,2回目の訪問です。10月の沖縄出張で作製した石灰藻サンプルも,多くの人手がかかってこちらで試験が進められており,元気そうでした。多くの専門家によるプロジェクトでは,出されるアイデアも,それが形になっていく様も,刺激的でとても勉強になります。
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高知大学と黒潮生物研究所へ行ってきました

高知大の黒潮圏総合科学研究科のセミナーで話してきました。

「気候変動と石灰化する海藻類」

講師:加藤亜記(広島大学大学院生物圏科学研究科竹原ステーション:水産実験所)

とき:2012年12月11日(火) 15:00~

ところ:高知大学理学部1号館2階 理学部第2会議室


セミナーについて,いろいろコメントをいただいた中での反省点としては,勉強になったとのお言葉は頂けたものの,1)自分のよく知っていることについては,説明不足だったこと(石灰藻類の分類・生態),2)系統分類から生理生態まで幅広くやってきたけど,今後の研究の方向性の提示が弱い,こと。どちらも最重要な課題だと思います。


翌日12日は,黒潮生物研究所へ,これからやる予定の調査の下見に行ってきました。

研究所周辺は温帯サンゴ群集がみごとです。


これから数年かけて,西日本産の無節サンゴモ類の分類と分布情報の再構築を進めていこうと思っています。無節サンゴモ類の分類の研究は,1990年代にサンゴモ類の分類体系が大きく変更される以前に,北海道と九州〜沖縄,あとは本州数カ所で行われたのみで,そもそもの情報がほとんどないのが現状です。サンゴにも磯焼けにも関係が深いのに研究が少ないのは,ひとえに,無節サンゴモが扁平な体で研究対象としてはとっつきが悪いというのが大きな理由の1つだと思っています。そこで,今のブラックボックスな状態から,少しでも手がかりになるような情報・方法を作っていきたいと思います。


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