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2015年9月の記事一覧

香川大学への提言: 昇級枠の部局配分は整数で

香川大学における教員評価を生かすための昇級枠の適切配分について提言する.センター所属教員の昇級あつかいが酷いという話も聞くが,それにも関連する. 

重要なのは各部局に教員の昇級枠を適切に整数で配分することだ.特に,各部局に枠を最低一人分は確保すべきことを提言したいと思う. 

教員評価で高く評価された教員のための昇級枠を,現状では人数比例かなにかで部局に配分しているようだが,「0.2人枠」といった1人未満の少数を割り当てもあまり意味がない.整数人数を割り当てるための何らかの比例配分方式を採用すると同時に,最低限1名分の枠は各部局に配分すべきだ.教員評価の結果で昇級に値する者の数が1名以上ある昇級枠を超える場合,部局内であれば昇級枠に該当する者を部局長が判断できる.しかし異なる部局間ではそういった判断はできず,たとえば3部局合わせて1名の枠があっても,昇級枠該当者を判断できる者もいなければ部局間調整をやって該当者を決めるためのルールも整備されていない.いわば各部局は独立した最小単位になっており,そのような場合は最小単位に一人分の枠を設けるのが普通だ.たとえば議席を人口比で配分しているアメリカ下院でも,どんな人口が少ない州にも最低1議席は割り当てる. 

「部局内であれば昇級枠に該当する者を部局長が判断」できると上で述べた.専門が異なる教員をかかえる部局ではそれは簡単なことではないかもしれないが,現実としてやらなければならないようになっているし,部局長の主観的判断を避けたければなんらかの方法を決めておくこともできる.方法としてはたとえば「昇級枠に該当する成績を挙げた者に各年ごとにポイントを与え,過去に累積したポイントが高い者に当年分の昇級枠を配分し,配分した直後に一定ポイントを差し引く」といったものがあるだろう.こういった具体的方法は各部局で編み出した方が望ましいのだろうが,全学で採用することもできなくはない,人数が少ないセンターなどに限って(前述の整数配分に代わる) 調整ルールとして採用することも考えられる.

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