共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2025年3月

女子学生のリプロダクティブヘルスのセルフケア能力育成のためのe-ラーニングの開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K02772
体系的課題番号
JP20K02772
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

本研究の目的は、女子学生のリプロダクティブヘルスの維持・増進に向けて、主に月経へのセルフケア能力育成を目指したe-ラーニングを開発することである。本研究は5年間で実施完了を目指すもので、今年度の到達目標は、本研究用のHPおよびe-ラーニングの開発とe-ラーニングの評価に使用するアンケート用紙の作成であった。
研究者間でe-ラーニングの教育プログラム案を検討した段階で、本研究のe-ラーニングにおける教育プログラムの独創性を探る必要について提案された。よって計画を変更し、今年度は、①先行する月経プログラムの実践報告を分析し課題を抽出、②受診経験者の実態調査を実施、①②の結果から、本研究のe-ラーニングで取り扱うべき内容の具体化を図ることとした。①として、月経教育プログラムに関する文献レビューを行い、方法や内容を明らかにした。結果、先行研究で報告されていた月経教育プログラムの内容は、月経随伴症状のセルフケアに関するものが多く、月経の正常・異常の判断や受診・治療に関する内容については報告が少なかった。②として、月経異常により婦人科を受診した経験のある女子学生を対象にインタビュー調査を実施し、受診のきっかけとなった人物や情報源などを明らかにすることとした。現在、対象者15名への調査を終了し、逐語録を分析中である。症状の自覚から受診まで数年経過し、多様な症状に異変を感じていたものの確信が持てず、母や友人の勧めがあっても受診以外の活動を優先していた、という思春期特有の実態が明らかになった。これら実態を考慮した内容をe-ラーニングに取り入れることで、本研究の独創性を発揮できると示唆された。
今後は、今年度の実績の公表及び、これらの調査結果に基づいたe-ラーニングの教育プログラム案を作成する作業に取り掛かる。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K02772
ID情報
  • 課題番号 : 20K02772
  • 体系的課題番号 : JP20K02772

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