2017年6月 - 2019年3月
形づくりから分化を制御するp130Casの器官形成における共通性(コモナリティ)
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽) 挑戦的研究(萌芽)
p130Casは歯、唾液腺、腎臓など上皮-間葉相互作用によって形成される器官に発現している。本研究では上皮特異的にp130Casを欠損するマウス(p130CascKO)を作製し、解析した。p130CascKOマウスの切歯は野生型と比較して白濁しており、表面も粗造で、エナメル質の菲薄化が認められた。一方、野生型マウスと比べて顎下腺と舌下腺の大きさと重量が小さかった。p130Cas cKOマウスでは導管細胞が減少し、腺房細胞のマーカーであるAquaporin-5の局在の異常が観察された。以上より、p130Casは唾液腺の機能と歯、特にエナメル質の成熟過程に関与することが示唆された。
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- 課題番号 : 17K19773
- 体系的課題番号 : JP17K19773