共同研究・競争的資金等の研究課題

2012年 - 2012年

マウス分娩促進法の確立

日本学術振興会  科学研究費助成事業 奨励研究
  • 坂本 亘

課題番号
24930010
配分額
(総額)
600,000円
(直接経費)
600,000円

遺伝子改変マウス作製時のレシピエントマウスの分娩遅延において、オキシトシンを使用することで分娩を安全に促すこと、すなわちマウス分娩促進法を確立することができれば、母マウスであるレシピエントの安楽死および里親の必要もないため、使用匹数の削減に大きく寄与することが可能である。そこで、オキシトシンの安全かつ効果的な投与単位を検討するため、0.25IUおよび0.5IUならびに1.0IUの濃度のオキシトシンを妊娠19日目の自然交配したマウスに投与し生理食塩水を同様に皮下投与したコントロール群と比較した。その結果、コントロールを除く全ての実験区で、投与後およそ2時間後から分娩がみられ(分娩匹数/投与匹数:1/4匹、4/6匹、3/4匹)、翌日までに全ての区で産仔を確認した。産仔数は、0.25IUで36匹、0.5IUで62匹、1,0IUで35匹、コントロールが49匹であった。このうち分娩時に死亡した産仔数は、2匹、10匹、17匹、0匹で1.0IU投与区で高い値を示した。離乳率(離乳匹数/分娩匹数×100)は、97%、79%、100%、98%であった。次にあらかじめ少数の胚を移植した妊娠20日目のレシピエントマウスに同様にオキシトシンを投与した結果、いずれの実験区に置いても分娩したレシピエントマウスは見られなかった(分娩匹数/投与匹数;0/1匹、0/2匹、0/2匹)。
今回の実験によりオキシトシンの自然妊娠マウスへの分娩促進効果を投与2時間後から確認できたことにより、オキシトシンを用いたマウス分娩促進法確立の可能性はあると考えられる。しかし、分娩遅延を示す場合の多い、胎仔数の少ないレシピエントマウスに対し、分娩促進効果を確認することはできなかった。

ID情報
  • 課題番号 : 24930010