論文

2016年3月

経過中にtoxic shock syndrome(TSS)とhemophagocytic syndrome(HPS)とを相次いで合併した中等症熱傷の1例

熱傷
  • 太田 育夫
  • ,
  • 西脇 仁
  • ,
  • 濱口 満英
  • ,
  • 松島 知秀
  • ,
  • 村尾 佳則
  • ,
  • 北澤 康秀

42
1
開始ページ
19
終了ページ
26
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一社)日本熱傷学会

Toxic shock syndrome(以下TSS)を合併し、その後hemophagocytic syndrome(以下HPS)をきたした中等症熱傷を経験した。症例は63歳、男性。仕事中に、両手・両大腿部にBSA10%の火炎熱傷を受傷した。入院時、全身状態に問題なく、標準的創処置を続けていたが、第3病日より下痢と発熱が出現、第5病日に敗血症性ショックからDICと急性腎不全を合併したため、rTM・AT-III製剤を投与、continuous hemodiafiltration(CHDF)を導入した。皮膚紅斑を認め、血液培養でグラム陽性球菌の報告を受け、TSSを疑い、Intravenous immunoglobulin(以下IVIG)の投与を開始した。紅斑後の落屑、検査結果からTSSの診断にいたった。TSSおよびDICから離脱し感染徴候も改善傾向にあった第11病日より、汎血球減少が出現。HPSを疑い骨髄穿刺を実施したところ、血球貪食像を認め、診断にいたった。IVIGおよびステロイドパルス療法を開始、第22病日に軽快した。TSSとHPSとは発症機序に共通点が多いが、併発例の報告は乏しい。両疾病の関連性の解明は今後の課題である。(著者抄録)

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