共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年9月 - 2022年3月

乳児期の遊びの始まりと発達-生活環境のアフォーダンスの観点からの解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 研究活動スタート支援  研究活動スタート支援

課題番号
20K22253
体系的番号
JP20K22253
配分額
(総額)
1,950,000円
(直接経費)
1,500,000円
(間接経費)
450,000円

本研究では、身の回りの物で乳児が自発的に遊び出すプロセスを分析し、生活環境にある物が、遊ぶ行為の発達に与える影響を明らかにすることである。このために、家族という様々な年齢の人々が生活する家庭における縦断的な観察を行う。遊び的な行為の開始と周囲にある物の性質の関連について、アフォーダンスの観点から検討する。方法としては、乳児の養育家庭で日常行為を撮影し、縦断的なビデオデータを収集する。家庭における乳児の自発的な物との関わり事例を収集し、生活環境にある物がもたらすアフォーダンスに着目して、養育環境に存在するどのような種類の物が遊びの創発に関わるのかを検討する。研究は、データ収集、動画データベースの作成・データ分析、成果発表の順番で進めている。本年度は乳児の養育家庭で日常行為を撮影し、縦断的なビデオデータを収集した。撮影中であった2件のデータ収集が終了し、新たな1件のデータ収集が終了した。データ収集と並行して、日常にある物との遊び的関わりのシーンの切り出しと分析を行った。分析の中間的なまとめとして、日本認知科学会第37回大会において「乳児の移動と行為の発達-身の回りにある物の運搬に着目して」、日本生態心理学会第8回大会において「乳児の歩行の発達と物との関わりー複数物の操作に着目した事例検討」、日本生態心理学会第8回大会シンポジウム「どうしてここにこれがあるのか? ─ 住環境のダイナミクス─」において「遊動する物と赤ちゃん」として発表した。これらを通して、日常環境において乳児が自発的に関わる物の種類と、行為の性質、乳児の遊びの発達を支える環境の性質について検討を進めることができた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K22253
ID情報
  • 課題番号 : 20K22253
  • 体系的番号 : JP20K22253