2020年4月 - 2023年3月
超音波を用いた立体心筋組織への血管新生の促進
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費
本研究の目的,目的達成のための手段,そして現在までの研究の実施状況を順番に示す.
本研究は,心臓の移植手術におけるドナー不足などの課題解決のための再生医療の治療を提案するため,生体外における立体心筋組織の生成を目的としている.生体外において立体組織を生成すると,組織の内部において細胞への栄養や酸素の供給が不足することなどから細胞死が発生してしまう.これを回避するためには生成した組織への血管の構築が必要である.このための手段として,超音波振動による血管新生の制御等を提案している.具体的には,細胞の回収時と培養時に超音波を用いることによって血管新生の促進を目指す.下記に,細胞の回収方法と培養方法に分けて研究の実施状況を報告する.
細胞回収時に,酵素を用いずに超音波を用いることでタンパク質リッチな細胞を回収することができるため,細胞の活性が向上する.このため血管新生の促進をはじめとして,細胞やこの細胞から生成した組織の機能性が向上すると考えられる.現在までに超音波による細胞の回収方法を開発し,回収に必要な条件や原理の検討,回収された細胞の活動の評価を行っている.
回収した細胞から立体組織を形成し,効果的に培養する際の方法論を研究している.現在までに立体組織を効率的に作成する方法と,作成した立体組織を効果的に培養する方法を開発してきた.さらに,作成した立体組織に対して効率的に超音波を照射するデバイスを開発した.また,平面培養した細胞に対して超音波を照射する実験系において単細胞の遊走を定量化する画像解析手法を確立した.今後は上記において開発した実験系を用いて血管新生の制御に資する超音波の条件を検討する.
本研究は,心臓の移植手術におけるドナー不足などの課題解決のための再生医療の治療を提案するため,生体外における立体心筋組織の生成を目的としている.生体外において立体組織を生成すると,組織の内部において細胞への栄養や酸素の供給が不足することなどから細胞死が発生してしまう.これを回避するためには生成した組織への血管の構築が必要である.このための手段として,超音波振動による血管新生の制御等を提案している.具体的には,細胞の回収時と培養時に超音波を用いることによって血管新生の促進を目指す.下記に,細胞の回収方法と培養方法に分けて研究の実施状況を報告する.
細胞回収時に,酵素を用いずに超音波を用いることでタンパク質リッチな細胞を回収することができるため,細胞の活性が向上する.このため血管新生の促進をはじめとして,細胞やこの細胞から生成した組織の機能性が向上すると考えられる.現在までに超音波による細胞の回収方法を開発し,回収に必要な条件や原理の検討,回収された細胞の活動の評価を行っている.
回収した細胞から立体組織を形成し,効果的に培養する際の方法論を研究している.現在までに立体組織を効率的に作成する方法と,作成した立体組織を効果的に培養する方法を開発してきた.さらに,作成した立体組織に対して効率的に超音波を照射するデバイスを開発した.また,平面培養した細胞に対して超音波を照射する実験系において単細胞の遊走を定量化する画像解析手法を確立した.今後は上記において開発した実験系を用いて血管新生の制御に資する超音波の条件を検討する.
- ID情報
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- 課題番号 : 20J00337
- 体系的課題番号 : JP20J00337
この研究課題の成果一覧
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論文
1-
International Journal of Molecular Sciences 22(13) 6780-6780 2021年6月24日 査読有り筆頭著者